過去ログ - 佐々木「一つ、お願いがあるんだ」
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117:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 01:12:50.56 ID:IwlMUGAtO
長門がポットから急須にお湯をコポコポと注ぐ傍ら、俺と朝比奈さんは机に向かって座す。
俺が小説を書いてこの部屋に呼ばれた日は、長門的には二日連続で俺にお茶を出していたことになるのか。
118:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 01:15:11.33 ID:IwlMUGAtO
「わからない。でも、それが無ければあなたがこの時間平面に来た時点で私の力は封印されていたはず」
まあ……良くわからん奴のことは考えても仕方ないか。
119:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 01:17:03.99 ID:IwlMUGAtO
そうだ。
かつて俺はハルヒによる世界改変をギリギリのところで防いだ。一年の5月のことだったか。
120:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 01:20:04.77 ID:IwlMUGAtO
長門によって例の情報がハルヒに送られた。
日曜日の夜、つまり、本来俺がいる時間で言うと明日の晩に自動的に開封される設定だ。
121:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 01:20:38.10 ID:IwlMUGAtO
「ここってやっぱり北高よね?」
俺の隣にしゃがみ込み不安を少し顔に浮かべたハルヒが、俺にそう問いかけてくる。
122:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 01:21:16.76 ID:IwlMUGAtO
「なあ、お前……本当にハルヒか?」
「何言ってんのあんた、大丈夫? あ、やっぱり鍵開いてたわ。ほら、さっさと行くわよ」
123:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 01:22:28.29 ID:IwlMUGAtO
「あ……いや、その……」
喉が枯れて声が出ない。気づけば足が、恐怖で震えていた。
124:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 01:25:13.38 ID:IwlMUGAtO
「あたし、これは夢じゃないように思うのよね。夢にしては感覚がしっかりし過ぎてるし。
それにもしあたしが願えば、ずっとこの世界に居られるような、そんな気がする」
125:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 01:26:05.76 ID:IwlMUGAtO
「なんで? なんで謝るの?」
「出来ないんだ。俺は――」
126:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 01:27:15.55 ID:IwlMUGAtO
息も絶え絶えに走り続け、校舎から出来る限りの距離をとる。
ハルヒは俺に引っ張られるままに、破壊行動を続ける神人を愉快そうに眺めながら走っていた。
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