過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part12
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118: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/04/24(金) 02:07:55.15 ID:NGKYIe+ko

 周子の数歩前に着地した女は、その際に曲げていた膝のばねを思い切り解放し、再び周子に一直線に進む。
 鋭く形作られた貫手は周子に向けられ、迫りくる。

「『火ノ狐』」
以下略



119: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/04/24(金) 02:08:44.37 ID:NGKYIe+ko

 依然義手の銃弾と火球の弾幕は二人を中心として飛び交っており、二人の戦闘のすぐ隣でミサイルと火球が爆発していた。
 されど二人の動きは止まらず、いまだ両者致命傷ともいうべき傷を一切負っていない。

 絶えず義手から放出される弾丸と、狐火から生み出される火球は二人の周囲で飛び交い嵐のように熱風が吹き荒れる。
以下略



120: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/04/24(金) 02:10:23.13 ID:NGKYIe+ko

 両者は右腕の爪と義手が一度打ち合った後、同時に半歩足を下げる。
 その瞬間に周子の両腕が、赤い炎で包まれたのちにじりじりと色を変え、青色の炎へと変化する。
 両腕にまとった陽炎は、これまでの『現象』としての炎とは違う底知れぬ脅威を纏っていた。

以下略



121: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/04/24(金) 02:10:52.77 ID:NGKYIe+ko

 だが女が両手の握りこぶし一杯に持ち出したのは、先ほども見た大量のガラス玉。
 それをすべて周子に向け、投げつける。

 その過程でガラス球から這い出てきた大量の義手はジェット推進によって一斉に周子の元へと迫りくる。
以下略



122: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/04/24(金) 02:12:29.20 ID:NGKYIe+ko

 その位置は周子から距離を取った直線上20数メートル先の辺り。
 そして爆音と火柱が晴れれば、探った通りその辺りに義手の女は立っていた。

「今日は時間も押しているし、ここらへんでお開きにしましょう」
以下略



123: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/04/24(金) 02:13:08.38 ID:NGKYIe+ko

「もし次会うときがあれば、もっと素敵なおもてなしをしてあげるわ。

あなたのより大切な何かといっしょにね。……ギャハハ」

以下略



124: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/04/24(金) 02:14:01.88 ID:NGKYIe+ko

「……はぁ」

 周子は敵のいなくなったこの場で、小さくため息をつく。
 数年ぶりの強敵、そして数世紀は見たことない狂気が姿を消した今、周子の肩の力がようやく抜けた。
以下略



125: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/04/24(金) 02:14:42.99 ID:NGKYIe+ko


 時は少し戻り、周子と義手の女の戦闘が激化した頃合い。
 紗枝が周子の背後に漂う義手に気づいた少し後のことだ。

以下略



126: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/04/24(金) 02:15:31.04 ID:NGKYIe+ko

「ウオオオオオォォォォオオオオ!!!!!!!!」

 少女の四肢に一つ一つゆっくりと杭を打ち付けていた黒鬼は打つべき最後の1本を禍々しい咆哮と共に打ち終わる。
 四肢に打ち込まれた杭と、胴体に深々と突き刺さった大太刀はアーニャの動きを物理的に完全に封じ込めた。
以下略



127: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/04/24(金) 02:16:19.79 ID:NGKYIe+ko





以下略



128: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/04/24(金) 02:16:57.54 ID:NGKYIe+ko

「あ……え?」

 続けていた呪文もその衝撃によって中断してしまう。
 脳裏を駆け巡った膨大な情報は、いまだ未成熟な少女である紗枝の思考を混乱させるのは容易であった。
以下略



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