過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part12
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◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2015/04/24(金) 01:21:37.74 ID:NGKYIe+ko
扉を開けば、純白。
以下略
68
:
◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2015/04/24(金) 01:22:13.49 ID:NGKYIe+ko
雪を踏みしめる音は、壊れたラジオのノイズのように単調に、一定のリズムで鼓膜に刻まれる。
視界に映る粉雪も、まるでリピート再生するように単調で冷たさなんて感じない。
それでもアーニャは何の疑問も思わずに歩き続ける。
以下略
69
:
◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2015/04/24(金) 01:23:00.45 ID:NGKYIe+ko
その途端に雪は激しさを増す。
暴風にも近いその降雪に思わずアーニャは腕を視界の盾にして目を細めた。
その姿は隊長であるはずなのに、この雪のせいで表情までははっきりとつかめない。
以下略
70
:
◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2015/04/24(金) 01:23:44.34 ID:NGKYIe+ko
その言葉と同時に、雪混じりの風は何か小さなものをアーニャの足元に運んできた。
それは小さな写真立て。中には都会の街並みの中でよく目立つありふれた様式の教会。
「これは……近所の教会?」
以下略
71
:
◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2015/04/24(金) 01:24:25.93 ID:NGKYIe+ko
そう言って隊長は再びアーニャに背を向ける。
身動きさえ取ることが困難な豪雪にもかかわらず、隊長はそれをまるで意に介さないかのようだ。
「言ってしまえば夢なんてものは記憶の断片を再生しているようなものだ。
以下略
72
:
◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2015/04/24(金) 01:25:16.21 ID:NGKYIe+ko
扉の先はアーニャのよく知る場所であった。
以下略
73
:
◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2015/04/24(金) 01:25:48.29 ID:NGKYIe+ko
「こんな夢も……見たような気がします」
アーニャは3人の様子を客観的に見ながら、その様子がなんだかおかしくてクスリと笑ってしまう。
こんなやり取りを実際にしたことはないのに、まるで何度も交わした言葉のような親しみさえ感じた。
以下略
74
:
◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2015/04/24(金) 01:26:40.95 ID:NGKYIe+ko
肉を引き裂く鋭い音と同時に響くビチャビチャという粘性を少し持った水の音。
同時に眼前に流血が迸る。
頸動脈を一瞬のうちに掻き切られたみくとのあは、赤い噴水をスプリンクラーのように周囲に塗り付けながらその場に崩れ落ちた。
以下略
75
:
◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2015/04/24(金) 01:27:20.62 ID:NGKYIe+ko
目の前のアーニャが口元を小さく上げながら言う。
だがその瞳はどこを見ているのかも不確かで、透き通る瞳は虚空を映している。
「なんで殺したのですか?」
以下略
76
:
◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2015/04/24(金) 01:28:08.04 ID:NGKYIe+ko
だが記憶の中には、結局カースとの戦闘や、悪を働く者たちとの戦いの記憶しか浮かばない。
これまで培った技術を駆使して、それらと戦ってきたこの数か月。
それ以外にもあるはずなのに、語ろうとするにはあまりに貧困であった。
以下略
77
:
◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2015/04/24(金) 01:29:14.56 ID:NGKYIe+ko
アーニャの目が泳ぐ。ずっと目の前の自分の目を見ていると、蛇に睨まれたように体が硬直してしまうように感じたから。
以下略
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