過去ログ - 歩美「神様ゲーム」
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2:名無しNIPPER[saga]
2015/04/05(日) 20:35:46.58 ID:b6JeyJkM0
 わたしが、鈴木くんは神様なのかもしれないと思うようになったきっかけは、ふたつの事件でした。

 ひとつ目の事件が起きたのは、ある朝の登校時間のことでした。
交差点の手前で鈴木くんがぴたりと立ち止まると、腕を大きく広げました。
生徒の登校が妨害されたのは十秒ほどのことでしたが、
以下略



3:名無しNIPPER[saga]
2015/04/05(日) 20:37:45.32 ID:b6JeyJkM0
 わたしは二度も鈴木くんに助けられたので、ある日の放課後、お礼を言いにいきました。
すると鈴木くんは席に座ったまま感謝する必要はないと言いました。

「僕は神様だからね。みんなを救ったのは気まぐれでただの暇つぶしに過ぎないよ。事故を放っておいて、クラスの雰囲気が悪くなるのも嫌だと僕が思っただけだよ」

以下略



4:名無しNIPPER[saga]
2015/04/05(日) 20:40:33.31 ID:b6JeyJkM0
 今では少なくともうちのクラスのほとんど全員が、「鈴木くんは神様だ」と信じています。
恐らくわたしの知らないところでも、わたしが体験したような不思議な出来事があったのではないかと思います。
わたしは迷っています。
というのもわたしの知っている限りで一番頭のいいコナンくんが、鈴木くんは神様ではないと断言しているからです。

以下略



5:名無しNIPPER[saga]
2015/04/05(日) 20:44:30.98 ID:b6JeyJkM0


「なあ、灰原。お前は鈴木くんについてどう思う? 本当に神様だと思うか?」

 阿笠博士のソファの上に寝そべりながら俺は聞く。
以下略



6:名無しNIPPER[saga]
2015/04/05(日) 20:47:37.17 ID:b6JeyJkM0

 あの事件のことは今も鮮明に覚えています。そして鈴木くんが教えてくれた犯人の名前も。

「今日は米花公園でサッカーな」

以下略



7:名無しNIPPER[saga]
2015/04/05(日) 20:49:26.01 ID:b6JeyJkM0
 サッカーを終えた時刻は16時半でした。
17時半から仮面ヤイバーの再放送があるので、それを阿笠博士の家で見て、
その後夕食も一緒に食べようという話になっていました。
阿笠博士はその旨をあたしたちの家に電話をかけて知らせてくれました。

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8:名無しNIPPER[saga]
2015/04/05(日) 20:55:10.16 ID:b6JeyJkM0


 光彦の死体が発見されたのは隣町の杯戸町の小さな山の中だった。
蝶ネクタイ型変声機を使って警察の信任厚い工藤新一の声を出し、目暮十三警部に電話をかけ情報を聞き出す。
この蝶ネクタイ型変声機と人を眠らせる時計型麻酔銃は
以下略



9:名無しNIPPER[saga]
2015/04/05(日) 20:56:45.71 ID:b6JeyJkM0


 光彦くんが死んでから、もう何日か経ちました。
あたしは光彦くんと会話をした最後の人物ということで何度か事情を聞かれました。
さすがのコナンくんもまだ手がかりをつかめていないようです、
以下略



10:名無しNIPPER[saga]
2015/04/05(日) 20:58:38.75 ID:b6JeyJkM0
「コナンくん。ちょっと話があるんだけどいいかな?」

 あたしは思いきって帰り道の途中でコナンくんに話しかけました。

「どうした? 歩美」
以下略



11:名無しNIPPER[saga]
2015/04/05(日) 21:05:33.09 ID:b6JeyJkM0


 宮野志保。それは灰原の本名だ。
故に同姓同名の女がいるのでなければ歩美が言っていた目撃証言は嘘だということはすぐに分かる。
だが、何故鈴木くんは灰原の本名を知っていたのだろうか。
以下略



12:名無しNIPPER[saga]
2015/04/05(日) 21:10:15.98 ID:b6JeyJkM0
「もし灰原が犯人だとしたら、16時半に歩美ちゃんと話していた光彦と、
17時に監視カメラに映った光彦は偽者だったということになる」

 俺は、そう言って蝶ネクタイ型変声機を左手で灰原に向ける。灰原はすぐに察したようだった。

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