過去ログ - 長門「ユッキー……私の事を呼ぶならそう呼んで」
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6:名無しNIPPER[saga]
2015/05/17(日) 23:06:48.92 ID:Flc7T4o40


さて、早いもので彼女が教室をシベリア送りにした自己紹介からはや一ヶ月。
下半身男子も熱血教師も門前払いした長門有希はいよいよクラスで孤立しつつあった。
かといって困るそぶりなど微塵も見せず、彼女は今日もハードカバー一冊で構築した絶対防衛ラインに鎮座している。
以下略



7:名無しNIPPER[saga]
2015/05/17(日) 23:11:27.21 ID:Flc7T4o40


「よう、おはよう……」


以下略



8:名無しNIPPER[saga]
2015/05/17(日) 23:25:40.52 ID:Flc7T4o40


その瞬間、長門有希との対話で赤ランプの付いていた俺のヒットポイントは一気に全回復した。
これが毎日見られるなら長門有希とコンタクトを取るのもやぶさかではない。
そう考える俺は近年稀に見る阿呆面だったことだろう。
以下略



9:名無しNIPPER[saga]
2015/05/17(日) 23:32:35.95 ID:Flc7T4o40


桜はすっかり散って青々とした木々が並木道を飾る、春も半ば。
俺は図書館へと向かっていた。
俺は読書家ではない。どころか、ちょいと難解な絵本でさえ読む気になれない。
以下略



10:名無しNIPPER[saga]
2015/05/17(日) 23:34:10.99 ID:Flc7T4o40


「……ジョーク」


以下略



11:名無しNIPPER[saga]
2015/05/17(日) 23:41:43.88 ID:Flc7T4o40


図書館に足を踏み入れた長門有希は、本棚の間でしばらく硬直していたが、やがてゆっくりすぎる動きで館内を見渡すと、朦朧とした足取りで本の海に呑まれていった。
まあ全て俺の主観でしかないから、長門有希が本当に浮かれていたかどうかは分かりかねる。
何事もなく本を返し、長門を探すと、本棚の前で腕が折れてしまいそうなほどぶ厚い本にかじりついていた。
以下略



12:名無しNIPPER[sage]
2015/05/17(日) 23:42:43.47 ID:ZiNjLhozo
懐かしいのぉ


13:名無しNIPPER[sage]
2015/05/17(日) 23:45:49.62 ID:jvfKOBoCo
ああ、あの頃のノリだ


14:名無しNIPPER[saga]
2015/05/17(日) 23:46:40.64 ID:Flc7T4o40


「最近はどうだ、面白い本は見つけたか」

「……割と」
以下略



15:名無しNIPPER[saga]
2015/05/17(日) 23:53:25.87 ID:Flc7T4o40


返事が5字にも満たないのは相変わらずだが、俺の思い上がりでなければ、俺たちふたりの距離はナメクジの匍匐前進と同じくらいのペースで、しかし着実に縮まりつつあった。
この会話をした翌日、貸すから、と分厚い本を渡されたときは感動さえ覚えたものである。
長門有希は俺が思っていたよりもたくさんの表情を持っていたらしい。
以下略



16:名無しNIPPER[saga]
2015/05/18(月) 00:01:15.60 ID:AbDz0ws10


「面白い人だなあ。その子は別の高校に行っちゃったの?」

「いいや、恐ろしいことに、同じ北校生だ」
以下略



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