196:名無しNIPPER[saga]
2015/06/26(金) 19:19:23.86 ID:AcBC3WIDO
 この状態から抜けだせるのなら、何にでも縋ろう。それが藁でも悪魔の手でも、関係なく握るだろう。 
  
  
 もう、誰かに迷惑を掛けるのは嫌だ。 
  
197:名無しNIPPER[saga]
2015/06/26(金) 19:36:32.28 ID:AcBC3WIDO
 自分が何をしたいのか。分からない。記憶探し以外のことを、なるべく考えないようにしていたからだ。そしてそれは、これからも変わらないだろう。 
  
  
 記憶を取り戻せば、きっと分かる。そう思うしかない。そのためなら、ギアスだろうが何だろうが、利用してやる。 
  
198:名無しNIPPER[saga]
2015/06/26(金) 19:55:08.07 ID:AcBC3WIDO
 買い出しを終え(結局、何に使うか分からない玩具だった)、ライは帰路についていた。買い物袋はそれなりに重かったので休憩するべく公園に向かった。 
  
  
 C.C.のおかげで時間に余裕が出来たのもある。公園では名誉ブリタニア人の姿も多くあった。赤子を抱く女性、出店を開いて客を呼び込む男性。そして、友達とはしゃぐ子供達。 
  
199:名無しNIPPER[saga]
2015/06/26(金) 20:11:12.57 ID:AcBC3WIDO
 「…………」 
  
  
 どうしたものかと考えこむ。 
  
200:名無しNIPPER[saga]
2015/06/26(金) 20:24:27.30 ID:AcBC3WIDO
 買い物袋を両手に持って、公園の出入り口に向かった。この場に背を向ける事に抵抗はあったが、飲み込むしかない。カレンが聞いたら、きっと激怒するだろう。彼女はブリタニア人なのに、日本人の肩を持つからだ。 
  
  
 なんとなく後ろめたい気分のまま歩くライの横を、一陣の風が吹き抜けた。 
  
201:名無しNIPPER[saga]
2015/06/26(金) 20:46:05.92 ID:AcBC3WIDO
 日本人男性は公園を出て右に曲がって行った。一瞬にして、その姿は見えなくなる。 
  
  
 遅れて、泥だらけになったブリタニア軍人がやってきた。彼らは見るからに激怒していた。当たり前だろう。踏みつけ、足蹴にしていた名誉ブリタニア人──日本人の前で恥をかかされたのだから。 
  
202:名無しNIPPER[saga]
2015/06/26(金) 21:08:02.37 ID:AcBC3WIDO
 夕暮れ時。雲一つ無い空は真っ赤に染まっている。ライは買い物袋と領収書を生徒会室に置いてから、午後の授業を受けていた。 
  
  
 放課後は生徒会があったはずだ。帰りのホームルームが終わった後もリヴァルと雑談をしていたせいで、遅刻の危険性がある。まずいと思いながら、中庭の付近を走っていた。 
  
203:名無しNIPPER[saga]
2015/06/26(金) 21:19:29.06 ID:AcBC3WIDO
 割と近い距離で、ライと三角飛びをした人物は見つめ合っていた。 
  
  
 ひらひらと最後の一枚が落ちてくる。それを掴もうとしていたのだろう、手を伸ばした姿勢で声の主──カレン・シュタットフェルトは硬直していた。驚きに目を見開いている。 
  
204:名無しNIPPER[saga]
2015/06/26(金) 21:41:40.74 ID:AcBC3WIDO
 「なんだ……?」 
  
  
 彼女の意図が分からず、首を傾げた。 
  
205:名無しNIPPER[saga]
2015/06/26(金) 21:48:38.73 ID:AcBC3WIDO
 今回はこの辺で。 
  
  
 ロスカラの玉城や扇は割とイケメンだった記憶があります。ロスカラのキャラクターはみんなイケメンになっているような気もしますが。 
  
206:名無しNIPPER[sage]
2015/06/26(金) 21:56:16.15 ID:z7WXCrqeO
 乙です 
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