37:名無しNIPPER[sage]
2015/07/15(水) 10:23:35.12 ID:pu2Oalh6O
乙
38:名無しNIPPER[sage]
2015/07/15(水) 12:25:59.70 ID:r8VxjG7Ro
おやすみ乙
39: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/16(木) 00:29:16.25 ID:ZdmxBY5ao
崩壊はある日、突然やってくるのだと知らしめされる。
あの村での出来事以来、何時も以上に敏感に盗賊は自分たちに牙を剥く人間を狩っていた。
その甲斐もあってか、一行は”人間”の妨害は少なく、魔王城の手前まで来る事が出来た。
40: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/16(木) 00:29:49.84 ID:ZdmxBY5ao
魔法使い「駄目。今は……駄目だよ」
盗賊「……なに?」
41: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/16(木) 00:30:16.10 ID:ZdmxBY5ao
宿屋の近く、水辺へと二人で座り込んで溜息をついた。
二人が好き合っているのが、薄々は気づいていたが――こうも、明確に誇示されると堪える。
魔法使い「変なの……なんで、わざとバラすみたいにやるんだろ」
42: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/16(木) 00:30:44.82 ID:ZdmxBY5ao
魔法使い「でも、最近ちょっと酷くて……勇者様、女部屋でもするようになってさ」
「僧侶さん、頑張って声殺すんだけど、まあ無理じゃない? それでもうなんか、辛くてさ」
今日こそ男部屋だったが、最近は女部屋で情事に移る事が多いのだろう。
43: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/16(木) 00:31:22.25 ID:ZdmxBY5ao
それから毎晩、盗賊の帰りを待つ魔法使いと夜風に当っては二人が寝入った頃にベッドに帰る日々が続いた。
勇者が女部屋へ行く時は魔法使いはそれとなく、僧侶に事前に聞いて外出していた。
そんな旅が続けば……崩壊する事は、自明の理か。
44: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/16(木) 00:31:59.13 ID:ZdmxBY5ao
その日の晩の事だった。
最後の街にて、四人は確りと魔王城への対策を練っていた。
勇者「――――以上、こういう風に攻めたいと思う」
45: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/16(木) 00:32:25.94 ID:ZdmxBY5ao
僧侶「……では、確りと準備をして明日を迎えましょう」
言うや否や、僧侶は自室へと向かう。勇者はその後を追い、何やら耳元で囁く。
少し驚いた様に、僧侶は勇者へと振り返る――そして、思いつめた様に盗賊を見て。
46: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/16(木) 00:33:19.36 ID:ZdmxBY5ao
―――その晩、やはり勇者は起き上がり外へと出た。
盗賊は行ったか、と溜息をつきながら彼もまた外出の準備をする。
魔王信仰者にバレてはいないだろうが、この宿屋を見張るくらいはせねばなるまい、と。
47: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/16(木) 00:33:54.00 ID:ZdmxBY5ao
盗賊「……見張り。ていうか、なんで此処にいるんだ。勇者は……?」
僧侶「まあ、良いじゃないですか」
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