過去ログ - 俺ニート、悪魔の手下になる。
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17:名無しNIPPER[saga]
2015/09/30(水) 04:11:42.09 ID:Csg2FCKN0


 間を埋めるためポケットからタバコを取り出し、オイルライターで火をつける。
 灰皿が置いてあるので喫煙可能ということだろう。
 一服している内に店員がやって来て先にアイスコーヒーを置いていった。
以下略



18:名無しNIPPER[saga]
2015/09/30(水) 04:13:47.68 ID:Csg2FCKN0


 その時ふと、誰かの声が耳に留まった。
 目を開いて確認してみると―― 探す必要もなく、その声の主はすぐ目の前にいた。

以下略



19:名無しNIPPER[saga]
2015/09/30(水) 04:18:18.30 ID:Csg2FCKN0


 マルチ商法―― そう呼ばれる商法がある。
 俺も詳しくはないので解説できるほどの知識は持ち合わせていないが…… 要するに「ピラミッドを作って儲けようぜ」というようなビジネスであったと思う。
 会員を増やしてピラミッド(階層)を作り、上層にいる人間ほど利益が得られる…… といったイメージだ。
以下略



20:名無しNIPPER[saga]
2015/09/30(水) 04:22:49.98 ID:Csg2FCKN0


「あの…… あの」

 可哀想に。
以下略



21:名無しNIPPER[saga]
2015/09/30(水) 04:26:31.23 ID:Csg2FCKN0


 何故こんな無駄知識を持っているのかというと―― 俺も過去に勧誘された経験があるからだ。
 あれは大学時代…… 同じクラスにAくんという人がいた。
 特に親しかったわけでもなく、会話も数えるほどしか交わしたことのない、そんな「同じクラスに所属している人間」という程度の間柄だった俺たち。
以下略



22:名無しNIPPER[saga]
2015/09/30(水) 04:29:01.34 ID:Csg2FCKN0


「僕たちは彩音ちゃんに幸せを分けて、彩音ちゃんは仲間に幸せを与えることができるんだ!」

 こんなのは全くの嘘。
以下略



23:名無しNIPPER[saga]
2015/09/30(水) 04:34:03.61 ID:Csg2FCKN0


「あの、ほんとに通して…… ください」

 可哀想に…… こんな人間たちに絡まれて。
以下略



24:名無しNIPPER[saga]
2015/09/30(水) 04:38:05.18 ID:Csg2FCKN0


「うぅ…… 嫌」

 ああ、ほら言わんこっちゃない。
以下略



25:名無しNIPPER[saga]
2015/09/30(水) 04:41:34.99 ID:Csg2FCKN0


「あ、あの……」
「どうかなされましたか?」
「会計ではないんですけど―― あれ」
以下略



26:名無しNIPPER[saga]
2015/09/30(水) 04:44:08.30 ID:Csg2FCKN0


 何やってんだ、俺は。
 騒ぎのど真ん中へ、体が勝手に乗り出していた。
 ちっぽけな良心を埋めるだけじゃ飽き足らず、遂には押し付けがましくはりぼての正義を振りかざしに行ったのだ。
以下略



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