過去ログ - 沙紀「ひとかけらの微熱を乗せて」
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6: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2015/10/31(土) 19:09:59.34 ID:8QRzfjZl0

「実はアタシもドキドキしてるっす」

多分俺と沙紀のドキドキはまた違うものだと言う前に、ひときわ大きな音で発車のベルが鳴った。
ゴゥンという大げさな音とともにジェットコースターは動き始め、まるで処刑台にのぼる罪人のような気分だと心の中でつぶやいた。
以下略



7: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2015/10/31(土) 19:10:43.45 ID:8QRzfjZl0

そう言う沙紀の手も緊張してなのか少しだけ震えていて、ほんのり汗をかいていた。
その柔らかでスベスベした感触はまさに女性的なもので、そのあたたかさはどこか安心を覚える。
手首を返して握り返すと、少し驚いたのかビクッと反応するも、次には彼女の方からも力を入れて手のひらを重ねてきた。

以下略



8: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2015/10/31(土) 19:15:36.72 ID:8QRzfjZl0

たった数分前の出来事。
なのに地面へ足をついたときの感覚が久しぶりみたいで、とにかく変だった。
地に足はしっかり二本あるけど、片足で立っているフラミンゴの方が随分安定している気がしてならない。

以下略



9: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2015/10/31(土) 19:18:06.78 ID:8QRzfjZl0

八十六。

はちじゅうろく。

以下略



10: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2015/10/31(土) 19:19:20.30 ID:8QRzfjZl0

「……プロデューサー? 聞いてる?」

「あ、あぁ、ごめん……ちょっと考えことしてた。で、なんだっけ?」

以下略



11: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2015/10/31(土) 19:20:51.20 ID:8QRzfjZl0

「なに考えてたっすか? もしかしてアタシのこと? なーんて……」

「そうだけど」

以下略



12: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2015/10/31(土) 19:22:15.57 ID:8QRzfjZl0

「じゃあ意識して仕事以外の話を」

「……例えば?」

以下略



13: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2015/10/31(土) 19:23:47.42 ID:8QRzfjZl0

「む、いいじゃないっすか恋バナ。アタシも女の子っすから、そういう話に興味はあるっすよ」

「アイドルが恋バナってどうよ」

以下略



14: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2015/10/31(土) 19:26:13.96 ID:8QRzfjZl0

「あ、あれ。ホントにないんすか?」

「……ない」

以下略



15: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2015/10/31(土) 19:27:33.80 ID:8QRzfjZl0

「熱意に負けたっす。それに……この人ならアタシの知らない世界に連れて行ってくれるかなっておもって……えへっ、なんか恥ずかしいっすね。よろしくお願いするっす!」

三顧の礼で迎えるじゃないけど、三度目でようやく話を聞いてもらえて、当日のうちに彼女からアイドルをやってみるという返事を聞けた。

以下略



16: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2015/10/31(土) 19:28:27.64 ID:8QRzfjZl0

「……あの、隣行っていいっすか?」

「は?」

以下略



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