過去ログ - 沙紀「ひとかけらの微熱を乗せて」
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8: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2015/10/31(土) 19:15:36.72 ID:8QRzfjZl0
たった数分前の出来事。
なのに地面へ足をついたときの感覚が久しぶりみたいで、とにかく変だった。
地に足はしっかり二本あるけど、片足で立っているフラミンゴの方が随分安定している気がしてならない。
9: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2015/10/31(土) 19:18:06.78 ID:8QRzfjZl0
八十六。
はちじゅうろく。
10: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2015/10/31(土) 19:19:20.30 ID:8QRzfjZl0
「……プロデューサー? 聞いてる?」
「あ、あぁ、ごめん……ちょっと考えことしてた。で、なんだっけ?」
11: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2015/10/31(土) 19:20:51.20 ID:8QRzfjZl0
「なに考えてたっすか? もしかしてアタシのこと? なーんて……」
「そうだけど」
12: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2015/10/31(土) 19:22:15.57 ID:8QRzfjZl0
「じゃあ意識して仕事以外の話を」
「……例えば?」
13: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2015/10/31(土) 19:23:47.42 ID:8QRzfjZl0
「む、いいじゃないっすか恋バナ。アタシも女の子っすから、そういう話に興味はあるっすよ」
「アイドルが恋バナってどうよ」
14: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2015/10/31(土) 19:26:13.96 ID:8QRzfjZl0
「あ、あれ。ホントにないんすか?」
「……ない」
15: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2015/10/31(土) 19:27:33.80 ID:8QRzfjZl0
「熱意に負けたっす。それに……この人ならアタシの知らない世界に連れて行ってくれるかなっておもって……えへっ、なんか恥ずかしいっすね。よろしくお願いするっす!」
三顧の礼で迎えるじゃないけど、三度目でようやく話を聞いてもらえて、当日のうちに彼女からアイドルをやってみるという返事を聞けた。
16: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2015/10/31(土) 19:28:27.64 ID:8QRzfjZl0
「……あの、隣行っていいっすか?」
「は?」
17: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2015/10/31(土) 19:29:42.74 ID:8QRzfjZl0
「……隣にいるのはいいから、せめて肩から頭を離してくれ」
「減るもんじゃないのに」
18: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2015/10/31(土) 19:32:37.76 ID:8QRzfjZl0
静かだ。
耳をすませば呼吸も、もしくは心臓の音まで聞こえるんじゃないかっておもうほどの静寂。
まるでここだけ時間が止まっているみたいだ。
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