2:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/11(月) 00:49:25.40 ID:AHiYG1PX0
「その、私なんかそんなの、無縁な人間ですし……これは、意味があることではないといいますか……そもそも気合なんて……」
誤解を解こうと言葉を探しても形にはならず、慌てる私に目の前の彼女はクスクスと笑いを堪えるばかりです。
3:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/11(月) 00:58:40.72 ID:AHiYG1PX0
☆
4:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/11(月) 01:01:00.77 ID:AHiYG1PX0
ちょっとした不満を込めて彼の方を見ると、彼は無言で私の肩にピンクのトートバッグをかけました。
たぶん、男の人には恥ずかしかったのかもしれません。
バッグの中身は可愛い筆箱と何冊かのノート。よく見ればウサギのアップリケにはネームプレートがついていて、懐かしい気持ちになりました。
5:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/11(月) 01:07:13.68 ID:AHiYG1PX0
それでも、どれだけ私が願っても、日々はほんのちょっとずつ移り変わっていってしまいます。
周りを見渡せば大声で笑う男の人達や、手を繋いで歩くカップル。
堂々と道の端に座り込んで携帯を弄っている青年や、喫煙所からわざわざ少し離れた場所でタバコを吸っているおじさん。
6:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/11(月) 01:13:18.19 ID:AHiYG1PX0
☆
7:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/11(月) 01:21:15.53 ID:AHiYG1PX0
"はい、元気にしてます……ところでお話を聞きました、ご婚約、おめでとうございます"
"ありがとう、ののちゃんもあれだ……けっこん、してる?"
8:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/11(月) 01:28:14.04 ID:AHiYG1PX0
彼は学生結婚に反対だったのに、自分が無理を言って結婚をせまったこと。
二人とキノコが住めるジメジメした新しい家を探していること。
今度、時間があったら会ってご飯を食べよう、美味しい中華屋さんを知ってるんだ。フフフ。……きっとキノコ料理でしょうか。
9:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/11(月) 01:32:46.22 ID:AHiYG1PX0
☆
駅のホームには通勤ラッシュには少し遅い時間帯だと言うのに、沢山の人が並んでいます。
10:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/11(月) 01:33:52.93 ID:AHiYG1PX0
彼女の表情は凛としていて、立ち姿にさえ毅然としたものを感じます。
けれど顔立ちにはまだどこか幼さが残っていて、そのアンバランスさに惹きつけられる。
そして、その彼女の肩には見覚えのあるピンクのトートバッグがかけてありました。
11:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[sagasage]
2016/01/11(月) 01:37:08.22 ID:AHiYG1PX0
続きはまたー
12:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[sagasage]
2016/01/11(月) 03:16:46.44 ID:AHiYG1PX0
眠れずのんびりやってたらできたのでやっぱ投下しますー
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