過去ログ - 真「二人の幸せのために」
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37:名無しNIPPER[saga]
2016/02/12(金) 20:38:12.51 ID:6mipFv4H0

二人の間の空気がピンと張り詰めたのがわかった。
ボクの言葉の意味を上手く飲み込めないのか、雪歩は言葉には表しづらい微妙な表情をしていた。
雪歩の胸にボクの言葉が染み込むまで黙って待つ事にする。

以下略



38:名無しNIPPER[saga]
2016/02/12(金) 20:40:14.87 ID:6mipFv4H0

「…………冗談……だよね……?」

やっとのことで絞り出た雪歩の声は少し掠れていた。
どうやら微笑もうとしているみたいだけど、ひどく引き攣っていてボクには泣いているようにしか見えなかった。
以下略



39:名無しNIPPER[saga]
2016/02/12(金) 20:43:25.29 ID:6mipFv4H0

「だって……だって、キスもしたし……その先もしたよね?私が大好きって言ったら真ちゃんも同じ言葉を返してくれたよね?あれは……嘘だったの?」

「嘘じゃないよ……違うんだ雪歩。」

以下略



40:名無しNIPPER[saga]
2016/02/12(金) 21:18:00.02 ID:6mipFv4H0

しばらく無言の時間が続く。

「……私は……真ちゃんと付き合えて、すごく……すごく幸せだったよ……?真ちゃんもそうだと……」

以下略



41:名無しNIPPER[saga]
2016/02/12(金) 21:21:29.48 ID:6mipFv4H0

無言。

雪歩が喋り出すのを待つ。

以下略



42:名無しNIPPER[saga]
2016/02/12(金) 21:24:17.35 ID:6mipFv4H0

――ボクはなんて最低な奴なんだろう。雪歩にこんな言葉を言わせて……。
雪歩の涙の一粒一粒がボクを咎めているかのように思える。胸がひどく苦しい。

一瞬、何もかもを忘れて雪歩を抱きしめたい衝動に駆られた。
以下略



43:名無しNIPPER[saga]
2016/02/12(金) 21:27:11.04 ID:6mipFv4H0

「――別れよう、雪歩。このまま付き合っていたら二人ともダメになってしまう。」


雪歩が震えながら伸ばしてきた手を振り払うような、拒絶の言葉。
以下略



44:名無しNIPPER[saga]
2016/02/12(金) 21:31:33.86 ID:6mipFv4H0

「……ボク達が先に進むためにはこれしかないんだ。ボクも辛いんだよ……。わかって、雪歩。」

「真ちゃんと離れるくらいなら、先になんて進みたくない……。辛いなら、別れなければ良い……。」

以下略



45:名無しNIPPER[saga]
2016/02/12(金) 21:32:57.47 ID:6mipFv4H0

絶対に伝えなければならなかったけど、一番言いたくなかった言葉。つい苦虫を噛み潰したような顔になってしまう。

雪歩に「君を愛せない」と伝えるのは、想像よりもずっとずっと辛いことだった。

以下略



46:名無しNIPPER[saga]
2016/02/12(金) 21:36:04.52 ID:6mipFv4H0

――プツンと、雪歩とボクを繋ぐ線が切れたような気がした。ズルズルと引きずってきた雪歩への未練が消えていくのがわかる。多分、今この瞬間に、ボク達は別れたんだ。


ボクの気持ちが引いていくのを感じ取ったのか、雪歩は顔を上げて小走りにボクの胸に飛び込んできた。
以下略



47:名無しNIPPER[saga]
2016/02/12(金) 21:39:24.41 ID:6mipFv4H0

――ふと、雪歩に告白された時の記憶が脳裏を過ぎった。あの時、ボクはどうして雪歩の告白を受け入れたんだっけ…?


『雪歩に告白されて嬉しかった』
以下略



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