69:名無しNIPPER[saga]
2016/05/31(火) 22:10:21.45 ID:6D4QUdRpo
楓「まあ、こればかりは蘭子を信じるしかないです。よほどのことがなければ大事にはならないと思いますが……」
楓のこうした心配は、真剣ではあるもののどこか楽しんでいる節があった。
しかし美優の心には不安しかない。
70:名無しNIPPER[saga]
2016/05/31(火) 22:11:31.41 ID:6D4QUdRpo
休憩、しばらくしたら再開
71:名無しNIPPER[sage]
2016/05/31(火) 22:32:55.40 ID:KqnWjx040
いちゃいちゃ系のssかと思って開いたら全然違った。世界観がすごいな、おもしろい!
72:名無しNIPPER[sage]
2016/05/31(火) 23:03:44.67 ID:seHXYNi0O
先達も言っている。乙女よ大志を抱けと
73:名無しNIPPER[sage]
2016/05/31(火) 23:41:23.16 ID:jCSPAsly0
実に面白い
74:名無しNIPPER[saga]
2016/06/01(水) 00:25:44.85 ID:49W9hqJ1o
◇ ◇ ◇
日曜日、商店街は案の定の混み具合だった。
75:名無しNIPPER[saga]
2016/06/01(水) 00:27:21.17 ID:49W9hqJ1o
そして、さて、例の商店街である。
今時、サーフェイスWETも不十分な、前時代的な場所にも人は集まるものである。
蘭子はしきりに辺りをキョロキョロしながら美優に手を引かれて歩いていた。
通行人にぶつかってしまいそうで楓も美優もひやひやした。
76:名無しNIPPER[saga]
2016/06/01(水) 00:28:46.33 ID:49W9hqJ1o
……この商店街が、古臭いわりに訪れる人が多いのにはいくつか理由があった。
一つには、珍しい店が多いのである。
全国的にもあまり例がない反量子化思想、つまりアナログにこだわる商人たちが集まり組合をここを作ったのだが、そうした偏屈職人気質な人が集まれば当然そこには他にない珍名物が並ぶことになる。
結果、装飾品や機械技術、絵画や書籍、その他様々な珍しいレトロ文化の地として、この商店街はそこそこ有名なのである。
77:名無しNIPPER[saga]
2016/06/01(水) 00:29:51.25 ID:49W9hqJ1o
楓「こちらこそごめんなさい、ね?」
さりげなく蘭子にも謝るよう促したが、蘭子はその少女の異様な出で立ちにすっかり怖気づいていた。
確かに、大人から見てもその少女の格好は少し不気味である。
長い前髪で右目を隠し、落ち窪んだように見える目元はそういうメイクをしているのだと思われた。
78:名無しNIPPER[saga]
2016/06/01(水) 00:30:57.22 ID:49W9hqJ1o
蘭子「みゆさん、これ……」
美優の袖を引っ張って蘭子が見せたのは、黒い羽ペンだった。
美優「欲しいの?」
79:名無しNIPPER[saga]
2016/06/01(水) 00:31:43.17 ID:49W9hqJ1o
それから蘭子は小梅が案内するままに一緒に店のものを見て回った。
蘭子は相変わらず難解な言葉のまま会話していたが、小梅はさほど気にしていない様子だった。
というよりも、すっかり仲良くなってしまったようだった。
何か通じ合うものをお互いに感じ取ったのかもしれない。
美優はようやく安心できた。
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