過去ログ - 【モバマスSS】時には、プリンの話を
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2: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/06/19(日) 01:41:54.77 ID:wjFhQvEZ0
 
 迂闊にも足を踏み入れた、床に描かれた魔法陣が赤黒い光を放ったかと思えば、
 目の前の闇がぐらりと歪み、何も無い空間から無数の腕が現れる。
 
 それは冥界より死者を呼び寄せる、簡易な召喚魔法の一種。
以下略



3: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/06/19(日) 01:43:19.76 ID:wjFhQvEZ0

 できることならば、今すぐにでも気を失ってしまいたい――少女、銀蝕の乙女は城に入る前に言われた言葉を思い出す。
 
『いつものように、君の心に防壁を作らせてもらうよ……嫌がったって駄目さ。
 これも観測者としてのボクの役割であり、使命だからね』
以下略



4: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/06/19(日) 01:44:45.24 ID:wjFhQvEZ0

「うぅ……もう、お家帰りたいぃ……」

 思わず弱気な呟きが漏れるが、その願いが到底認められないであろうことは、彼女自身が知っていた。
 
以下略



5: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/06/19(日) 01:48:52.51 ID:wjFhQvEZ0
 
「漆黒の闇を払い、今こそ対峙の時。死霊巣くう陰鬱なる古城の主、死界の探究者よっ!」

 自らの心を奮い立たせるようにそう言って、乙女は威勢よく玉座に向けて指をさした。
 
以下略



6: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/06/19(日) 01:50:20.58 ID:wjFhQvEZ0

 フードを被った少女に向けて銀蝕の乙女はにべもなくそう言い放つと、目にもとまらぬ速さでその身を宙へと弾かせた。

 一閃、振り下ろされた鎌の切っ先がフードの少女の体を捉え、
 肩から腰にかけて切り開かれた傷口が辺りに鮮血をほとばしらせる。
以下略



7: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/06/19(日) 01:53:17.16 ID:wjFhQvEZ0
 
「せ、せっかち、なんだね……で、でも、そういうのも、嫌いじゃ……ないよ?」

 むくりと、倒れていた少女の上半身が起き上がった。
 
以下略



8: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/06/19(日) 01:54:26.43 ID:wjFhQvEZ0

 突然、乙女は強い力で足首を掴まれ、その場にがくりと膝をついた。
 
 振り返ると、背後では息を吹き返した立像の群れ。
 乙女の足首を掴んでいたのも、その内の一体だ。
以下略



9: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/06/19(日) 01:57:08.62 ID:wjFhQvEZ0
 
「い、いい……眺め、だね」

 床に押さえつけられた乙女を見下ろして、その傍に立つフードの少女。
 
以下略



10: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/06/19(日) 01:59:08.33 ID:wjFhQvEZ0
 
「き、貴様はっ、まさかっ! ……むぐっ!」

「……味が無いと、や、やっぱり……美味しくない……かな?」

以下略



11: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/06/19(日) 02:01:55.74 ID:wjFhQvEZ0
 
「ひゃ、ひゃめへぇぇぇぇっ!!」

 少々乱暴な手つきでスプーンを口腔へとねじ込まれ、苦しさから体を捻る乙女。
 
以下略



12: ◆Xz5sQ/W/66[sage]
2016/06/19(日) 02:04:34.55 ID:wjFhQvEZ0
ここまで。


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