812:名無しNIPPER[saga]
2017/10/24(火) 00:51:28.20 ID:IXxsBwaSo
「……ケイくん」と、もう一度わたしは彼の名前を呼んでみる。
彼はどこにいったんだろう。
わたしはどこにいるんだろう。
813: ◆1t9LRTPWKRYF[saga]
2017/10/24(火) 00:51:55.89 ID:IXxsBwaSo
つづく
814:名無しNIPPER[sage]
2017/10/24(火) 08:05:23.35 ID:VDQrs9sz0
おつです
815:名無しNIPPER[saga]
2017/10/30(月) 00:29:41.17 ID:J5LgB8ivo
◇
どのくらい歩いたかは、もうわからなくなってしまった。
816:名無しNIPPER[saga]
2017/10/30(月) 00:30:16.79 ID:J5LgB8ivo
ドアは、どうしてだろう、驚くほど簡単に開いた。
見覚えのある景色だった。
817:名無しNIPPER[saga]
2017/10/30(月) 00:30:51.36 ID:J5LgB8ivo
◆
"まず明らかなように、個人の意味作用が、なにかしら耳にきこえた文句とか、ふとかいまみた光景とか、通行人の身ぶりとか、
818:名無しNIPPER[saga]
2017/10/30(月) 00:31:49.76 ID:J5LgB8ivo
◆
"運命の晩、さしせまる処罰の不安のなかで、二人の姉妹は女主人たちの心像に自分たちの禍の幻影をまぜあわせる。
819:名無しNIPPER[saga]
2017/10/30(月) 00:32:22.91 ID:J5LgB8ivo
◇
わたしはページから目を離すと、本を元の位置に戻した。
820:名無しNIPPER[saga]
2017/10/30(月) 00:32:56.92 ID:J5LgB8ivo
そうだ。お兄ちゃんの部屋は、昔、お母さんが使っていた部屋と、扉で繋がっていた。
その扉はずっと使われていなかったけれど、それでも、たしかに繋がっていたはずだった。
でも、その扉があった場所に、今は本棚が立っている。
821:名無しNIPPER[saga]
2017/10/30(月) 00:33:44.74 ID:J5LgB8ivo
中身をすべて床の上に吐き出させると、本棚はようやくわたしの腕でも動かせるくらいになった。
ずらすように横に押すと、やはり、そこには扉が隠されていた。
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