21: ◆JfOiQcbfj2[saga]
2016/09/28(水) 18:36:35.37 ID:UB/pX29A0
「仁奈ちゃん?」
「うぅ……」
さっきまで元気だったはずの仁奈がお腹をおさえてうずくまっている姿がまゆの視界に飛び込んできた。
22: ◆JfOiQcbfj2[saga]
2016/09/28(水) 18:37:43.26 ID:UB/pX29A0
(さっきは心臓が止まるかと思いました……ほんとうに)
二人の姿は食堂にあった。お盆の上には空になった食器が置かれている。
「ごちそうさまでした」
23: ◆JfOiQcbfj2[saga]
2016/09/28(水) 18:38:28.56 ID:UB/pX29A0
「おー!すげーまゆおねーさんの服みたいな部屋だー!」
「その評価のされ方は初めてですねぇ」
自室まで着くとまゆは厚めの座布団を仁奈に差し出した。それに彼女がちょこんと座るのを確認するとまずはほったらかしになっていた髪を整えていく。
24: ◆JfOiQcbfj2[saga]
2016/09/28(水) 18:38:57.43 ID:UB/pX29A0
「はい。ありがとうございました。これで仁奈ちゃんのお母さんも仕事終わりに見てくれると思います」
「ほんとですか!?」
「ええ、きっと見てくれますよ。それとまゆの番号も登録しておきましたから」
「この番号でごぜーますか?」
「そう、それです。もしも今日みたいな時だとか何かあったら連絡していいですからね」
25: ◆JfOiQcbfj2[saga]
2016/09/28(水) 18:39:46.76 ID:UB/pX29A0
「ごめんね、ちょっと買い物行ってて遅れちゃった」
「まゆ達も夕食を頂いてましたから、ちょうどよかったです」
「美穂おねーさん、こんばんは!」
「はい、こんばんは、さっきぶりだね」
「入り口でなんですから、どうぞあがってください」
26: ◆JfOiQcbfj2[saga]
2016/09/28(水) 18:41:56.71 ID:UB/pX29A0
「すー、すぅ……」
「あはは……」
「まあ、今日は疲れたでしょうしねぇ」
まゆに膝枕をされる形で横になっている仁奈から小さな寝息が漏れていた。
27: ◆JfOiQcbfj2[saga]
2016/09/28(水) 18:43:01.18 ID:UB/pX29A0
「でも、今日のまゆちゃんなんかお母さんみたい、かも」
「まゆがですか?まだ16歳ですが……」
「いや、まゆちゃんってずっと大人っぽいし、私のほうが年下に見えてもおかしくないかも、うん」
「そうでしょうか……」
「だから仁奈ちゃんも安心して寝てるんじゃないかな」
28: ◆JfOiQcbfj2[saga]
2016/09/28(水) 18:43:42.06 ID:UB/pX29A0
(とりあえず仁奈ちゃんを一度起こして、ベッドに移らないといけませんね)
心地よさそうに寝ている彼女を起こすのは少々心が痛いがこのまま寝かせるわけにもいかない。
まゆは軽く仁奈を揺する。
29: ◆JfOiQcbfj2[saga]
2016/09/28(水) 18:44:26.84 ID:UB/pX29A0
「仁奈、いつの間に眠ってましたか?」
「美穂ちゃんとお話をしているときに、いつの間にか眠っちゃったみたいですね」
「そうでごぜーますか。もっとお話ししたかったなー」
「また次にたくさんお話ししましょうね」
30: ◆JfOiQcbfj2[saga]
2016/09/28(水) 18:44:53.02 ID:UB/pX29A0
「ママはすげーですよ!休みの時は一緒に遊んでくれますし。編み物もできるですよ!それに破れた着ぐるみも直してくれるでごぜーます!」
「へぇ、すごいんですねぇ」
「でも、やっぱり忙しいときが多くて一緒にいれねーことが多いからさみしーです……」
「仁奈ちゃん……」
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