過去ログ - 天の原ふりさけ見れば春日なる...
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21: ◆cDyTypz3/.[saga]
2016/10/04(火) 22:56:05.24 ID:NypoJ6GT0
大鳳「長10cm砲の最大射高は14000mですから、敵さんのほうが強い装備だとしても15000ぐらいです。弾丸は炸裂弾を使用しているとのことですから、有効射程は14000ぐらいになるんじゃないでしょうか?」
大和「ごめんなさい。浅慮でした」
隼鷹「どっちにしたって射程範囲内なんじゃん。んなこと気にしてたらキリないよ」
22: ◆cDyTypz3/.[saga]
2016/10/04(火) 22:57:11.86 ID:NypoJ6GT0
長門「せっかく来たのに、初動に参加できないというのは歯痒いものだな」
陸奥「防空ちゃんだけでも残しといてね?じゃないと来た意味なくなっちゃうんだから」
飛鷹「善処するわ」
23: ◆cDyTypz3/.[saga]
2016/10/04(火) 22:58:03.26 ID:NypoJ6GT0
直ちに駆逐艦が単横陣をとり、空母がその前に並ぶ。間隙を縫って狙われないように空母二隻が之の字運動を開始する。
斯くして本作戦最初の戦闘の火蓋が切って落とされたのである。
同時にそれは、今までもどうにかなってきたという経験が、慢心として戦場に顔を出したと皆が気づいた瞬間でもあった。
24: ◆cDyTypz3/.[saga]
2016/10/04(火) 22:59:41.19 ID:NypoJ6GT0
遡上。一六〇〇。
提督が潜水艦の脅威を大幅に過小評価していたと気づくのはその三時間前。既に空母機動部隊が無線封鎖海域に入った後だった。
提督が全力で通信基地へ駆け抜け、ドアを蹴り開ける。
25: ◆cDyTypz3/.[saga]
2016/10/04(火) 23:01:22.39 ID:NypoJ6GT0
戻。一九〇〇。
護衛艦一隻は潜水艦に発見されはしたものの、一隻だけでは大した脅威ではないと判断された。
上からは近づく艦娘を撃沈しろとしか言われていない為、命令にない戦闘をして弾薬を消費したくないし、この一隻が囮である可能性も無きにしも非ず。
26: ◆cDyTypz3/.[saga]
2016/10/04(火) 23:02:18.19 ID:NypoJ6GT0
加賀「作戦が変更されているにしてもそうでなくても、私達は止まるわけにはいきません、赤城さん。ここで待機すれば追い付かれてしまいます」
そうですね、と赤城が加賀に同意する。
赤城「皆さん、あとどれくらい走れそうですか?」
27: ◆cDyTypz3/.[saga]
2016/10/04(火) 23:03:16.84 ID:NypoJ6GT0
深海棲艦側。
防空棲姫「そう、空母機動部隊が来てるんだ、へぇ、来てたんだ」
潜水艦からの報告に防空棲姫が冷酷的な笑みを浮かべた。
28: ◆cDyTypz3/.[saga]
2016/10/04(火) 23:04:16.24 ID:NypoJ6GT0
作戦は精密機械のようなものとは誰が言ったものか。
一つの歯車が欠ければ、そのすぐ傍の歯車が動かなくなり、遠くにいる歯車はしばらくは惰性で動いていても、やがて止まる。替えの歯車があれば別だが、替えがなければ止まってしまう。
二つの作戦が平行して動いているなら、二つで一つの仕事を完成する精密機械。
29: ◆cDyTypz3/.[saga]
2016/10/04(火) 23:04:59.41 ID:NypoJ6GT0
二二〇〇。補給部隊。
横須賀から出港して既に七時間が経過していた。
ずっと潜水艦に怯えていた速吸が、不安のあまりついに口を開いた。
30: ◆cDyTypz3/.[saga]
2016/10/04(火) 23:05:54.50 ID:NypoJ6GT0
だが、精密機械というのは、的を射ているようで外れているのではないか。機械は、一つが故障すればもうそれきりなにもすることができなくなる。元に戻すには同じ部品を用意するしかない。ずっと同じ方法を選び続けるしかない。
人間なら、これがだめならばこれ、それがだめならばそれ、あれがなくなったなら今度はあれを、と最終的に完成の方向へ導こうとあらゆる方法を試し続ける。例え一部がかけても、柔軟に対応できる。
ここでやはり機械と人間の区分けというものは為されるものだ。例え一つの要素が欠けたところで、目標へ伸ばし続ける手の速度は変わらない、それが人間のたてる作戦なのだ。
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