過去ログ - 歌鈴「私の大切な還る場所」
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11:名無しNIPPER[saga]
2016/10/06(木) 22:17:21.49 ID:ZjJoYnl/0
アイドルの真似をして踊っていたこと。

転んでしまい壺を割ってしまったこと。

それをばれないように隠して森に捨てようとしたこと。
以下略



12:名無しNIPPER[saga]
2016/10/06(木) 22:19:03.43 ID:ZjJoYnl/0
「私、このままここで誰にも見つけられずに死んじゃうのかな」

そう思ったらなんだか急に悲しさと恐怖が襲い掛かってきました。

「せめて...みんなに謝りたかったな...」
以下略



13:名無しNIPPER[saga]
2016/10/06(木) 22:20:24.81 ID:ZjJoYnl/0
どこに向かっていくのでしょう。

20分ほど歩いたところでタヌキは足を止めました。

「はぁ...はぁ...あれ?ここって確か...」
以下略



14:名無しNIPPER[saga]
2016/10/06(木) 22:21:08.95 ID:ZjJoYnl/0
悪いことは償わなければならない。

お婆ちゃんがよく私にそう言っていたことを思い出しました。

「そうだよね、私謝らなきゃ...」
以下略



15:名無しNIPPER[saga]
2016/10/06(木) 22:22:18.52 ID:ZjJoYnl/0
それから20分後、私たちが森を抜け神社に戻った頃には空はもう真っ黒になっていました。

「心配かけちゃってるよね。私そろそろ行かなきゃ」

そう言うとタヌキが後から私の背中を軽く押しました。
以下略



16:名無しNIPPER[saga]
2016/10/06(木) 22:24:12.72 ID:ZjJoYnl/0



それから神社に戻った私はこっぴどく叱られました。

以下略



17:名無しNIPPER[saga]
2016/10/06(木) 22:25:40.06 ID:ZjJoYnl/0
その日から森の入り口に例のタヌキがよく現れるようになりました。

今まで一人で踊っていた私ですが、その日からは観客が付いたのです。

いわゆる私のファン一号ってことですね!
以下略



18:名無しNIPPER[saga]
2016/10/06(木) 22:27:04.48 ID:ZjJoYnl/0
その人はどうやらアイドルのプロデューサーらしいです。

そんな人がこの神社に何の用かと思いましたが、その人は私に名刺を手渡しこう言いました。

「アイドルになる気はありませんか?」
以下略



19:名無しNIPPER[saga]
2016/10/06(木) 22:28:30.09 ID:ZjJoYnl/0
そう考えていると例のタヌキがまたやって来ました。

「ねえ、私どうしたらいいんだろう?」

当然ながら返事なんて返ってきません。
以下略



20:名無しNIPPER[saga]
2016/10/06(木) 22:30:34.76 ID:ZjJoYnl/0



それからプロデューサーさんの話を聞いた私は、寮に住むことになると言われました。

以下略



21:名無しNIPPER[saga]
2016/10/06(木) 22:32:10.29 ID:ZjJoYnl/0
そして階段を降りようとしたその時です。

私の袖を後ろから何かが掴みました。

その正体が何か、もう私は知っています。
以下略



22:名無しNIPPER[saga]
2016/10/06(木) 22:34:06.63 ID:ZjJoYnl/0



「あ!あの時の!」

以下略



23:名無しNIPPER[saga]
2016/10/06(木) 22:36:01.21 ID:ZjJoYnl/0
(それでね、ちゃんとアイドルできてるかなって...帰ってきたから...もしかしたらやめちゃったんじゃないかって心配してたんだけど)

「そんなことはないですよ!道明寺歌鈴、しっかりアイドルを続けさせていただいてます!」

もう一人でいた頃とは違います。
以下略



24:名無しNIPPER[saga]
2016/10/06(木) 22:37:29.38 ID:ZjJoYnl/0
(元気な姿が見れてよかったよ...これから時間ある?)

「は、はい!...と言いたいところですが実はプロデューサーさんに奈良の名所を案内する予定になってまして...」

本当は久しぶりに遊びたかったけど申し訳ないです。
以下略



25:名無しNIPPER[saga]
2016/10/06(木) 22:38:50.94 ID:ZjJoYnl/0
昔とは違ってキレのいいダンスと伸びる歌声が森の中に響き渡ります。

すこし調子に乗ってしまったせいでしょうか。

サビに入る寸前で草に足を取られそうになりました。
以下略



26:名無しNIPPER[saga]
2016/10/06(木) 22:40:31.85 ID:ZjJoYnl/0
(急いでるのに時間取っちゃってごめんね...)

「いえいえ、私こそ会えて嬉しかったですよ!」

最後に頭を撫でて抱きかかえます。
以下略



27:名無しNIPPER[saga]
2016/10/06(木) 22:41:45.15 ID:ZjJoYnl/0
「では!行ってきますね〜!私をここまで導いてくれて、本当にありがとうね〜!」

振り向くと背中を軽くぽんっと押されました。

こうしてもらえるとなんだか自然と勇気が出る気がします。
以下略



28:名無しNIPPER[saga]
2016/10/06(木) 22:44:17.86 ID:ZjJoYnl/0
みんなの視線を感じながら私は神社を去ります。

前と違うのは町行く人々に話しかけられることでしょうか。

前よりもたくさんの人から見守られていることに喜びを感じながら私は走ります。
以下略



29:名無しNIPPER[saga]
2016/10/06(木) 22:48:47.68 ID:ZjJoYnl/0
終わりです。
歌鈴ちゃんとタヌキは並々ならぬ縁がありそう。

ここまでお読みいただきありがとうございました。


30:名無しNIPPER[sage]
2016/10/06(木) 23:06:18.87 ID:/+xr2aA+o
乙、良かった


31:名無しNIPPER
2016/10/06(木) 23:56:31.77 ID:YhhhPdWV0
乙でした。とても良かったです


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