過去ログ - 【君の名は。】「君の名を。」【夢と知りせば(仮)】
1- 20
14:名無しNIPPER[sage]
2016/10/07(金) 22:18:42.31 ID:8Ye0v86Eo
支援


15:名無しNIPPER[saga]
2016/10/07(金) 22:48:16.74 ID:lQVBXINYo
「──クン…─キクン…─タキクン─」

どこからか、声が聞こえる。懐かしい声で、忘れたくない声で、忘れちゃダメな声で、忘れたくなかった声が。

「覚えて…無い──?」
以下略



16:名無しNIPPER[saga]
2016/10/07(金) 23:49:34.68 ID:lQVBXINYo
「目が覚めても、忘れないように」

どこからともなく声がする。大切な人の大切な言葉。今までずっとこの聞こえてくる声を頼りに生きてきた。この人のために生きてきた。

「名前、書いとこうぜ───」
以下略



17:名無しNIPPER[saga]
2016/10/07(金) 23:55:13.32 ID:lQVBXINYo
気が付いたら家を駆け出していた。駆け出さずにはいられなかった。ここで駆け出さなかったら、君が、俺の心の中に今も残り続けてる君が完全に消えてしまう気がしたから。

遅刻だとか、サボりだとか、そんなものは気にしなかった。気にする余裕など無かった。気にする気も無かった

俺は君に出会わなきゃいけない。君に合って言わなきゃいけない。
以下略



18:名無しNIPPER[saga]
2016/10/08(土) 00:05:59.34 ID:uLEGWB8lo
気分は8年前だった。

8年前、まだ君が私を知る前。

君がデートすると思ったらいてもたってもいられなくなって東京に出たあの日。
以下略



19:名無しNIPPER[saga]
2016/10/08(土) 00:10:26.91 ID:uLEGWB8lo
それでも、俺達は出会うことは出来なかった。

運命がそうさせてるのか、単純に運がなかったのか、それともあいつが俺を探していないのか。

ふらふらと夕焼けの中、家にたどり着き、ベッドにうっつぷした。
以下略



20:名無しNIPPER[saga]
2016/10/08(土) 00:18:23.72 ID:uLEGWB8lo
ベッドの上で泣いていた。夕焼けの中家にたどり着いたときの顔は酷いことになっていた。

涙でぐちゃぐちゃで、メイクはつけてはいないけど、鼻水も出てて。

君に出会えなかったという事実が、私の胸の穴を更に大きくさせる。
以下略



21:名無しNIPPER[saga]
2016/10/08(土) 00:31:38.24 ID:uLEGWB8lo
深い深い深い
無限に続く闇に飲み込まれていく。

だんだんと光が見えてくる。

以下略



22:名無しNIPPER[saga]
2016/10/08(土) 00:39:39.10 ID:uLEGWB8lo
おばあちゃんの声が聞こえる。

私が、いや、私だった君がおばあちゃんをおんぶしている。

おんぶされてるおばあちゃんが話している。
以下略



23:名無しNIPPER[saga]
2016/10/08(土) 00:49:21.59 ID:uLEGWB8lo
「───三葉だ。」

自分の体を確認し、胸を揉み、それを確信する。

「行こう。君が待ってる。」
以下略



24:名無しNIPPER[saga]
2016/10/08(土) 01:08:27.27 ID:uLEGWB8lo
ドアを開けると、そこは糸守町だった。彗星で滅ぶ前のあの。

君がそこにいる事を確信し、走り出す。脚が地面につくのを待つのが面倒くさいくらい、早く走る。

足が、飛び出た木の根に引っ掛かる。5年前にてっしーの自転車を壊してしまった場所。
以下略



25:名無しNIPPER[saga]
2016/10/08(土) 01:17:31.82 ID:uLEGWB8lo
「みつはぁぁーー!」

どこからともなく声が聞こえる。
私の声で、私のじゃない声で。

以下略



26:名無しNIPPER[saga]
2016/10/08(土) 01:37:13.19 ID:uLEGWB8lo
「…久し振り。みつは」

とびきりの優しい声でその人を迎え入れる。

「瀧くん…!瀧くん!瀧くん!瀧くんがいるっ!」
以下略



27:名無しNIPPER[saga]
2016/10/08(土) 01:43:23.55 ID:uLEGWB8lo
「なぁ、三葉。」

三葉は黙って聞いている

「この世界は、夢なんだ。入れ替わってる夢。」
以下略



28:名無しNIPPER[saga]
2016/10/08(土) 01:47:21.51 ID:uLEGWB8lo
二人は、抱き合ったまま離れなかった。キスをするより、ずっとそうしていたかった。それが幸福だった。

「カタワレ時が、終わる」

「三葉。いつか、現実で君を見つけ出したときに、必ず、呼ぼう。」
以下略



29:名無しNIPPER
2016/10/08(土) 06:24:47.71 ID:32fPOBsW0
渋に転載してくんない?


30:名無しNIPPER[saga]
2016/10/08(土) 14:15:31.58 ID:uLEGWB8lo
色々考えた結果これで終わりにします
夢と知りせば(仮)をビジュアルガイドで知ってクライマックスの古典のような美しい終わり方に感激していてもたってもいられず書くことにしました
支部に転載してほしいという意見があったのでさせていただきます
次回作は「ティアマト彗星なんて無かった世界で高校生瀧と大学生三葉が同居していちゃラブする話」を書こうと思います


31:名無しNIPPER[sage]
2016/10/08(土) 15:52:37.78 ID:tRPHqFmbO



32:名無しNIPPER[sage]
2016/10/08(土) 18:52:48.99 ID:Z9WPQP6zo
いけるやん



33:名無しNIPPER[sage]
2016/10/10(月) 19:56:16.00 ID:rXVE7rlW0

同タイトルの同人誌を知ってただけに不安要素あったが杞憂で済んだか良かった


34:名無しNIPPER
2016/10/26(水) 01:19:07.82 ID:m5HRsdcr0
まぁ悪くない


34Res/26.93 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice