133:名無しNIPPER[saga]
2017/01/24(火) 20:42:27.29 ID:/b4L6aI9o
クラスが俄かに色めき立つ。
アズサの言葉通り大半の者はニュースなどで聞いてはいたが、
テレビの中でアナウンサーが話すのと、
こうしてホームルームで担任教師が話すのでは、現実感がまるで違う。
本当に自分たちも地球防衛軍のパイロットとして
134:名無しNIPPER[saga]
2017/01/24(火) 20:43:17.73 ID:/b4L6aI9o
顔を寄せ合い、ヒソヒソと話すアミたち。
二人が真っ先に声をかける相手は既に決まっていた。
チラと同時に顔を向けたその先に居たのは、もちろんヤヨイだ。
しかしヤヨイは二人の視線には気付いていないのか、
机に目を落としてじっとしていた。
135:名無しNIPPER[saga]
2017/01/24(火) 20:45:37.69 ID:/b4L6aI9o
アズサ「地球を守る人は少しでも多いには越したことはありません。
けれど重要だからこそ責任も重く……とても危険な仕事です。
興味本位やただの憧れでテストを受けたりは、絶対にしないでください。
申し込みの締切はまだ先ですから、じっくりと、よく考えてください」
136:名無しNIPPER[saga]
2017/01/24(火) 20:46:31.91 ID:/b4L6aI9o
友達と一緒に戦えるなら――
それは紛れもなくアミたちの本心であり、その思いが無くなったわけではない。
だがアズサの言葉で改めて、
地球防衛という任務の責任の重大さと危険性を再認識させられた。
137:名無しNIPPER[saga]
2017/01/24(火) 20:47:30.67 ID:/b4L6aI9o
ヤヨイ「ううん、考えてたの! 私、ずっと考えてたんだよ!」
マミ「ずっと考えてた……?」
ヤヨイ「うん! ニュースでこのことを聞く前から、ずっと!
138:名無しNIPPER[saga]
2017/01/24(火) 20:49:37.74 ID:/b4L6aI9o
ヤヨイ「うん! 一緒に頑張ろーっ!
……って、まだ決まったわけじゃないんだよね。まずはテスト頑張らなきゃ!」
アミ「あっ、そっか。でも勉強とかするようなものでもないし……」
139:名無しNIPPER[saga]
2017/01/24(火) 20:51:14.91 ID:/b4L6aI9o
翌日、ヤヨイは早速職員室に趣いた。
椅子に座ったアズサと、その正面に緊張した面持ちで立つヤヨイの姿を、
職員室の入口付近でアミとマミは遠目に見守っている。
アズサ「――そう。ご両親も、承諾されたのね……」
140:名無しNIPPER[saga]
2017/01/24(火) 20:53:19.68 ID:/b4L6aI9o
アズサ「……高槻さん? どうしたの?」
差し出された申込書や実施要項を目の前にして
きょとんとした表情を浮かべてただ立っていたヤヨイだが、
アズサの呼びかけでようやくハッと我に返って、慌てて受け取る。
141:名無しNIPPER[saga]
2017/01/24(火) 20:54:39.57 ID:/b4L6aI9o
誤解を解こうと慌てて弁解するヤヨイに対し、
俯いていたアズサはくすくすと笑った。
そして優しく微笑んでヤヨイを見上げる。
アズサ「確かに、あなたたちが怪ロボットと戦うことになるっていうのは
142:名無しNIPPER[saga]
2017/01/24(火) 20:58:12.97 ID:/b4L6aI9o
それから数週間後。
アズサから手渡された封筒を、ヤヨイは震える手で受け取る。
双子やクラスメイトたちの視線を一身に受けながら封を開け、
そこに書いてある文字を食い入るように見つめた。
143:名無しNIPPER[saga]
2017/01/24(火) 20:59:39.88 ID:/b4L6aI9o
ヤヨイ「う……うっうーーーー! やったぁーーーーーっ!」
アミマミ「ヤヨイっちーーーーーっ!」
両手を上げて大きく跳び上がったヤヨイの左右から、
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