過去ログ - 無尽合体キサラギ
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2:名無しNIPPER[saga]
2017/01/20(金) 21:03:05.18 ID:jvzcG60Ao
  『えー、突如現れた巨大な球体は、今のところ何も動きを見せてはおりません!
   目撃者の情報によると、月の裏側から落ちてきたとのことで――』

  『続いてのニュースです。世界各地に落着した黒い巨大球体について、
  アメリカ合衆国の○○研究所が会見を開きましたが、
以下略



3:名無しNIPPER[saga]
2017/01/20(金) 21:03:38.02 ID:jvzcG60Ao
月が泣いた、と言ったのは誰であったか。
いつからか“月の涙”と呼ばれるようになったそれは、何の前触れも無く現れた。

それは完全な球体。
突如地球へと降り注いだ、月の裏側より出でた幾百もの黒い物体。
以下略



4:名無しNIPPER[saga]
2017/01/20(金) 21:04:19.25 ID:jvzcG60Ao



耳をつんざくような破壊音は、
のどかさを絵に描いたような郊外の学園の一画から響き渡った。
以下略



5:名無しNIPPER[saga]
2017/01/20(金) 21:05:25.67 ID:jvzcG60Ao
マミ「天に聞け、地に聞け、人に聞け。悪は全員、私たちの歌を聴け!」

アミ「正義のアイドル! アミとマミ、颯爽と、登・場っ!」

どーん、と最後には効果音まで口を揃えて発し、
以下略



6:名無しNIPPER[saga]
2017/01/20(金) 21:06:11.05 ID:jvzcG60Ao
マミ「やきそばパンはみんなが愛する昼休みの至宝!」

アミ「その聖なる争奪戦を暴力で汚す、お前の血は何色だぁーーーーっ!」

次の瞬間、聞く耳持たないとばかりに番長は怒号を上げて突進する。
以下略



7:名無しNIPPER[saga]
2017/01/20(金) 21:07:18.08 ID:jvzcG60Ao



アズサ「――で、最終的には不人気ナンバーワンのミント納豆パンを、
    窒息寸前まで番長くんの口の中に押し込んだ、と」
以下略



8:名無しNIPPER[saga]
2017/01/20(金) 21:07:47.99 ID:jvzcG60Ao
アズサ「あなたたちはまったく、いつも他人事みたいに……」

お説教されているという自覚がまるでない二人を前に、
三浦アズサは教師ではなく気苦労の大きい母親のように、トホホと涙目になった。

以下略



9:名無しNIPPER[saga]
2017/01/20(金) 21:09:16.71 ID:jvzcG60Ao
アズサ「他の生徒に迷惑をかける番長くんを注意するのは立派だと思うわ。
    でもそのやり方が過激すぎると言ってるの」

マミ「殴られたり蹴っ飛ばされたりした子もいるんだよ!」

以下略



10:名無しNIPPER[saga]
2017/01/20(金) 21:10:08.48 ID:jvzcG60Ao
アズサ「まぁ……今日はもういいわ。時間も遅いし、帰りなさい」

はーい、と明るく返事してアミとマミは元気に椅子から立ち上がる。
そのときペロッと舌を出したのは、いつもお世話をかけてごめんなさい、という
二人なりの合図だということをアズサはわかっている。
以下略



11:名無しNIPPER[saga]
2017/01/20(金) 21:10:50.02 ID:jvzcG60Ao
引き出しから取り出された真っ白い封筒を、アズサはマミに手渡した。
はさみも使うことなく、マミが器用に封を切るのをアミが見守る。
中にあった便箋を広げ、文面に目を走らせる二人を、
アズサもなぜか少し緊張して見守った。
しかしすぐに二人の顔がパッと明るく綻ぶ。
以下略



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