270:名無しNIPPER[saga]
2017/01/31(火) 21:06:35.25 ID:YrOpoD8To
――それから数時間後。
繁華街から少し外れた公園のベンチには、
大量の袋に囲まれてぐったりと座る三人の少女の姿があった。
アミ「燃え尽きたぜ……真っ白な灰にな……」
271:名無しNIPPER[saga]
2017/01/31(火) 21:07:53.60 ID:YrOpoD8To
マミ「うん……よくわかんないけど、今日はすごくリフレッシュできた気がする」
アミ「取り敢えず楽しかったし、それでいいよね」
ミキ「ミキ的にも今日は満足できたってカンジなの」
272:名無しNIPPER[saga]
2017/01/31(火) 21:08:40.77 ID:YrOpoD8To
マミ「そんじゃ、お互いに戦利品の確認と行きますか!」
そうしてアミたちは互いの買い物袋を空けて、中身を一つ一つ取り出して確認をする。
そのたびにコメントを言い合う光景はさながら品評会のようだ。
273:名無しNIPPER[saga]
2017/01/31(火) 21:11:30.39 ID:YrOpoD8To
しかし、ミキが取り出したいくつ目かのアクセサリーが、
ふいにその会話を止めた。
ミキ「あっ、このシュシュも可愛い! でも意外なの。マミもこんなの付けるんだ?」
274:名無しNIPPER[saga]
2017/01/31(火) 21:19:09.50 ID:YrOpoD8To
ミキ「……そっか。ヤヨイのためのプレゼントだったんだね」
マミ「うん……。だってホラ、仲直りのきっかけになるかも知れないでしょ?」
だがそう言ってアミとマミが浮かべている笑顔は、
275:名無しNIPPER[saga]
2017/01/31(火) 21:22:05.45 ID:YrOpoD8To
ミキ「ミキ、ヤヨイのことはあんまりよく知らないけど、
でもヤヨイが二人のこと大好きだったのは知ってるよ」
アミ「ミキミキ……」
276:名無しNIPPER[saga]
2017/01/31(火) 21:36:52.79 ID:YrOpoD8To
・
・
・
片手で雑に掴んだ衣服を、少女は目を細めて見下ろす。
その目に宿る感情は、
277:名無しNIPPER[saga]
2017/01/31(火) 21:37:55.93 ID:YrOpoD8To
ヤヨイ「団長」
マコト「ああ、ヤヨイ……待っていたよ」
ヤヨイ「お待たせしてごめんなさい。処分し忘れていたゴミが溜まっていて」
278:名無しNIPPER[saga]
2017/01/31(火) 21:41:08.91 ID:YrOpoD8To
ヤヨイ「それじゃあ、私の出撃はもうすぐ?」
マコト「いいや。君の出番はあくまで“次の一手”。イオリが失敗した時のね」
マコトは巨大ロボを見つめ続ける目を僅かに細める。
279:名無しNIPPER[saga]
2017/01/31(火) 21:42:35.90 ID:YrOpoD8To
ハルシュタインへの敬愛を除いて、ヤヨイは他者との関係に感情を持ち込まない。
しかしそれゆえに好ましい関係を築き上げることも容易く、
築き上げた関係をなんの未練もなく打ち壊すこともできる。
そしてそのことに、ヤヨイは至上の喜びを感じるのだ。
そういう意味では、“他者との関係に感情を持ち込まない”というのは適当ではないとも言える。
280:名無しNIPPER[saga]
2017/01/31(火) 21:47:05.16 ID:YrOpoD8To
そう言って不敵に笑うヤヨイであったが
その横顔を見ながらマコトは、数ヶ月前の彼女の表情を重ねた。
キサラギのパイロット、アミとマミを裏切った直後のヤヨイの様子には、
明らかにそれまで覚えたことのない違和感があった。
ヤヨイ自身もそのことは自覚しているはずだ。
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