462:名無しNIPPER[saga]
2017/02/20(月) 20:36:46.17 ID:LDCgdf66o
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まだ傷跡の残る町に巨大な影が伸びる。
だがそれもやがて、大きな闇にとっぷりと飲み込まれた。
463:名無しNIPPER[saga]
2017/02/20(月) 20:38:25.10 ID:LDCgdf66o
それから経過した時間は、
アミたちにとっては数時間にもあるいは数分程度にも感じた。
明かりの消えた町中では、星がよく見える。
空を見上げながら、二人は合宿所でヤヨイと共に見た星空を回想した。
464:名無しNIPPER[saga]
2017/02/20(月) 20:39:23.71 ID:LDCgdf66o
拡声され町中に響き渡るヤヨイの笑い声に、二人の心は酷く締め付けられる。
しかしアミもマミも、目を背けることはしなかった。
マミ「ヤヨイっち! 私たち、ちゃんと約束守ったでしょ!?」
465:名無しNIPPER[saga]
2017/02/20(月) 20:40:57.01 ID:LDCgdf66o
ヤヨイ『アハハハハ! いいねぇ面白いよ! 逃げな逃げな!
でもそうやって逃げれば逃げるほど町は燃えていくわけだけど、それでいいんだ!?』
ヤヨイの言うとおり、キサラギが通った軌道に沿って町が焼かれていく。
だがそれに対しアミたちが対応を考えるよりも先に、ヤヨイは火炎の噴射を止めた。
466:名無しNIPPER[saga]
2017/02/20(月) 20:43:10.43 ID:LDCgdf66o
アミ「そうだよ……話そうよヤヨイっち! いっぱい話して、また友達になろうよ!
お昼ご飯一緒に食べたり、休みの日はお出かけしたり……!」
マミ「すごく楽しかったじゃない! 思い出してよ! またそうやって遊ぼう!?
あのね、私たちの部屋にプレゼントがあるの! だから……!」
467:名無しNIPPER[saga]
2017/02/20(月) 20:45:20.90 ID:LDCgdf66o
ヤヨイ『特に最悪なのは、お前らのムカツク顔が頭にチラつく時さ!
バカみたいなマヌケ面で私の名前を呼びやがって……!
初めは滑稽で笑えたけど、今じゃただただイラつくだけだ!』
アミ「……ヤヨイっち……」
468:名無しNIPPER[saga]
2017/02/20(月) 20:51:26.28 ID:LDCgdf66o
ヤヨイ『このまま遊んでやってもいいんだけど、
そろそろお仲間が駆けつける頃だろ? さっさと掃除を終わらせなきゃね!』
今度こそトドメを刺すため、キサラギに再び照準が向けられた。
だがキサラギは地面に座り込み力なくうなだれたまま動こうとはしない。
469:名無しNIPPER[saga]
2017/02/20(月) 20:53:08.46 ID:LDCgdf66o
――気が付いたのは、アミとマミが先だった。
ヤヨイと直接対話をするため、希煌石の力をフルに使って強化した視力で、
常にヤヨイの顔を正面から見つめ続けた二人だったから、気が付いた。
遅れてヤヨイが気付く。
470:名無しNIPPER[saga]
2017/02/20(月) 20:55:04.00 ID:LDCgdf66o
マミ「ヤヨイっち……! 思い出してくれたの!? そうでしょ!?」
アミ「ほ、ほら! アミがニンジン切って、マミがじゃがいもを……」
ヤヨイ『うるさいっ……! うるさいうるさいうるさぁぁぁぁいっ!
471:名無しNIPPER[saga]
2017/02/20(月) 20:56:28.77 ID:LDCgdf66o
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報告を終えアミたち三人は廊下へ出る。
いつもなら、あの時の技がどうだったとか、
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