過去ログ - モバP「理想のアイドルが欲しい」
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2:名無しNIPPER[saga]
2017/02/17(金) 22:41:48.37 ID:gv0pEbdy0
事実、シンデレラプロジェクトは軌道に乗ったとは言いづらいのが現状だった。知名度はあがりつつあるが、ニッチな人気を得ているに過ぎないと言われても何も返すことが出来ない。シンデレラプロジェクトを一人で担当している、プロデューサーである俺の心労は計り知れないものになっていた。
どれくらいの人に頭を下げただろうか、数えることは出来ない。事あるごとに飲んでいるスタドリも、体が慣れ切ってしまい効果は感じられず、焼け石に水だ。体を覆う倦怠感。日に日に減っていく睡眠時間。そのくせ、アイドル達はレッスンには励んでいるが楽しそうに、いや、楽に人生を過ごしている。疲れ切った頭は俺に、「なぜ、こんな奴らのために俺が身を粉にせねばならんのだ」と、プロデューサーにあるまじき考えを吹き込むようになっていた。
ここが自分の限界なのだろうと薄々悟りながらの日々は、俺を先の見えない闇へと静かに誘導していった。
3:名無しNIPPER[saga]
2017/02/17(金) 22:43:57.56 ID:gv0pEbdy0
「ああ、俺のことだけを認めて、褒めてくれるような奴はいないか」
そんなアイドルがいたなら、仕事だって張り切って出来るかもしれない。
4:名無しNIPPER[saga]
2017/02/17(金) 22:47:18.88 ID:gv0pEbdy0
私のプロデューサーは変わった。
5:名無しNIPPER[saga]
2017/02/17(金) 22:52:46.53 ID:gv0pEbdy0
そんな気持ちで臨んだストアイベントは、いきなり人気が急上昇するわけではないが、前よりも見てくれる人は増えた。
「お疲れさま。控室でゆっくり休んでて」
6:名無しNIPPER[saga]
2017/02/17(金) 22:55:35.15 ID:gv0pEbdy0
控室には、まだ先ほどの二人が残っていた。
まだ少しはいてもいいらしいので、五つあるパイプ椅子の内の一つに腰かけ、置いてあった緑茶を啜る。
7:名無しNIPPER[saga]
2017/02/17(金) 22:58:40.62 ID:gv0pEbdy0
私は緑茶を飲み干すと、
「変なこと聞いてごめんね。ここに長居してもいけないし、出ましょうか。帰りながら、疲れてるプロデューサーさんに何かできないか考えましょ」
8:名無しNIPPER[saga]
2017/02/17(金) 23:00:22.05 ID:gv0pEbdy0
「えっ、6人ですか!?」
受話器を持っていたちひろさんがそう突然素っ頓狂な声で叫んだ。
9:名無しNIPPER[saga]
2017/02/17(金) 23:02:04.67 ID:gv0pEbdy0
本当にプロデューサーさんは、疲れているだけなのか?
10:名無しNIPPER[saga]
2017/02/17(金) 23:03:44.30 ID:gv0pEbdy0
プロデューサーさんを建物の中で見た記憶から、いそうな場所を探す。
11:名無しNIPPER[saga]
2017/02/17(金) 23:05:03.24 ID:gv0pEbdy0
一体、何が起こっている?
そうして彼の執拗な愛撫のような囁きを聞くうちに、彼の向こうに、ぼんやりと人影が見える。
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