過去ログ - 【モバマス】美嘉「もう一つの物語」
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1: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/05(日) 18:28:28.50 ID:QFvfrLAg0
莉嘉、みりあ、美嘉回だったアニマス17話、「Where does this road lead to?」を
美嘉、そして美嘉P目線でもう一つの物語として書いてみました。

それではゆっくりと。

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2: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/05(日) 18:31:44.45 ID:QFvfrLAg0
「…ちょっと、プロデューサー!次の化粧品のタイアップの話…あれ、ホントなの?」

少女が一人、誰も居ない会議室でどこかへ電話をかけている。
その声はいらだちを見せながらもどこか震えて聞こえる。

以下略



3: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/05(日) 18:37:46.68 ID:QFvfrLAg0
「…何もないじゃん!
莉嘉のとこのプロデューサー、必死になって走り回ってるんだよ!」

その言葉で、これまでたじろぐだけだった彼の表情がスっと変わる。

以下略



4: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/05(日) 18:39:47.49 ID:QFvfrLAg0
少女の名前は、城ケ崎美嘉。
彼女の所属する346プロを代表するトップアイドルの一人。
これまで女子高生のカリスマとしてひた走ってきた彼女に訪れた突然の転機。

青年は、そのプロデューサー。
以下略



5:名無しNIPPER[sage]
2017/03/05(日) 18:47:53.82 ID:T3/aGfQ3o
きたか2万文字


6:名無しNIPPER[sage]
2017/03/05(日) 18:49:18.93 ID:T3/aGfQ3o
あ、ついでに「城ヶ崎」ね
真ん中のヶは小さいぞ


7: ◆4L0B/P2YzYpZ[sage]
2017/03/05(日) 18:59:16.34 ID:QFvfrLAg0
>>6

ごめんマジミス。これは情けない。


8: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/05(日) 19:01:25.28 ID:QFvfrLAg0
冬が近づいて華やぐ街。美嘉の広告ポスターがでかでかと貼り出された。

本来の美嘉とは大きく異なる、大人向けのメイクと服装に身を固めたその表情は、
美嘉自身が求めた表情ではないのか、どこかうつろに見えてしまう。

以下略



9: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/05(日) 19:07:47.12 ID:QFvfrLAg0
会社の決定、分かってる。
路線変更の意味…分かってる…。きっと。

第2弾撮影の企画案に目を通しながら、美嘉と口論になった日のことを思い浮かべる。

以下略



10:名無しNIPPER[sage]
2017/03/05(日) 19:17:58.21 ID:iWyOy8wio
(* ゚∀゚)


11: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/05(日) 19:22:06.99 ID:QFvfrLAg0
シンデレラプロジェクト・プロデューサー。

美嘉の口から、あいつが出てくるとは思わなかったな…

結局のところプロデュースというものは、極めて孤独で、個人に依るものだ。
以下略



12: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/05(日) 19:27:15.52 ID:QFvfrLAg0
あいつのやり方が間違っていたのか、ただ合わなかったのか、俺は知らない。
でも、あいつの元をアイドルたちが去って行ったのは事実。
瞬く間にその事実は社内に知れ渡り…

それからめっきり社内でその名前を聞くことは無くなった。
以下略



13: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/05(日) 19:36:07.95 ID:QFvfrLAg0
だけど、会社の決定は止まらない。
シンデレラプロジェクトは最後の数人の合流を待って、スタートした。
その中には美嘉の妹、莉嘉ちゃんも居て、選考の進捗を教えろと何度もせがんできたし、
内定が決まった時の美嘉は我がことのように喜んでたな…

以下略



14: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/05(日) 19:43:52.63 ID:QFvfrLAg0
物思いにふけっていると、ノックの音がした。
あまり誰とも話す気にはなれないんだけどな…誰だと確認するでもなく、
俺はどうぞーと間延びした声で返す。

果たして、扉を開けてそこに居た目つきの悪い大柄の男は…
以下略



15: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/05(日) 19:55:53.50 ID:QFvfrLAg0
「なんだよ…」
「こちらを、見ていただけますか」
そう言って、入室した時から大事そうに抱えていたプリントの束を、
まるで目上に提出するかのように両手で差し出す。

以下略



16: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/05(日) 20:00:25.44 ID:QFvfrLAg0
「…ふ…ざけんなよ!!」
「…」
「事務所全体だ?!なんでそんなことお前に決められなきゃいけないんだよ!」
激昂する俺に対して、それでも表情は、ピクリとも変わらない。
「申し訳ございません」
以下略



17: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/05(日) 20:09:41.24 ID:QFvfrLAg0
気が付くと、日は落ちかけていた。
…あいつが来たのは15時くらいか、既に定時退社時間をむかえていた。
残した事務処理をする気も起きず、予定だけを確認して俺はよろよろと部屋を後にした。

この時間でも、事務所には多くの人が居る。
以下略



18: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/05(日) 20:18:08.07 ID:QFvfrLAg0
「美嘉の…こと?」

ことごとく、今日は美嘉の日だ…
ぎくりとして表情が強張るが、目を落としていた莉嘉ちゃんはそれに気づいていないのか、言葉を続ける。

以下略



19: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/05(日) 20:21:23.33 ID:QFvfrLAg0
「あ!でもお姉ちゃんには言わないでね!
お姉ちゃんの言うこと、すっごく、すっごくわかるから!
お姉ちゃんもきっと大変なのに、アタシ、自分のことばっかりでダメだなあって…」
「莉嘉ちゃん…」
「だから…お姉ちゃん、そのこと気にしてないかなあって。何か聞いてませんか?」
以下略



20: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/05(日) 20:31:02.81 ID:QFvfrLAg0
「あの!お姉ちゃんを、これからもよろしくお願いします!!」

「え?…ああ、まあそりゃ担当、だし…」
突然の彼女の剣幕にたじろいだ…
ように見せた俺の返事は、情けなくも弱弱しい。
以下略



21: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/05(日) 20:38:16.57 ID:QFvfrLAg0
俺が言葉を返せないでいると、莉嘉ちゃんはそのまま続ける。

「お姉ちゃんは何でも似合うし、何でもかっこよく出来ちゃうけど…
やっぱり急に変わるってのはお姉ちゃんでもしんどいのかなって、アタシやっと気づけて…」

以下略



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