935:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 21:21:31.58 ID:ha7ZcpN9o
 千歌は、聖良の瞳に漆黒を見ている。 
  
 ごくごく凡々、平和な人生を生きてきた。 
 巨大な悪意に接することなんて、オハラタワーの一件まではまるでなかった。 
  
936:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 21:22:10.62 ID:ha7ZcpN9o
 千歌「…悲しいんだね」 
  
 聖良「……理不尽だとは思いますよ、この世界は。私たちは生きていたい。ただそれだけなのに…」 
  
 千歌「じゃあ、ウチウラにおいでよ。自然以外はなんにもないけど、頭を空っぽにするにはすごくいい場所なんだよ」 
937:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 21:23:12.99 ID:ha7ZcpN9o
 だが、千歌の手が届くことは決してない。 
  
 千歌たちが勝てば聖良と理亞は監獄へ。そのまま奈落で朽ちるだけ。 
 運命は辛辣に、二人にそれだけの罪を重ねさせてきた。 
  
938:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 21:23:40.90 ID:ha7ZcpN9o
 『ムッシャ……!』 
  
 ルビィ(ずっと粘ってくれたね…でももう、多分耐えられない。なら!) 
  
 理亞「やれ!!」 
939:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 21:24:11.89 ID:ha7ZcpN9o
 理亞「あっ…マニューラ!」 
  
  
 一、二と振り下ろす拳!! 
 それはメガガルーラの代名詞とでも呼ぶべき技、相手を殴りつつ自らの攻撃力を高めるオーラを纏うことのできるパンチだ。 
940:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 21:24:40.39 ID:ha7ZcpN9o
 “おにび”によって放たれる幽火は極めて特殊、相手の身を直接焼くことは出来ない虚ろの炎だ。 
 ただその火が相手を捉えれば、“焼けた”という結果だけを呪いとして刻み付けることができる。つまり相手はやけどだけを負う。 
  
 やけどはひり付く痛みに相手の力感を妨害する。 
 判を押したような言い回しをするならば、物理攻撃力を削ぐことが可能。 
941:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 21:25:34.30 ID:ha7ZcpN9o
 ルビィと理亞が視線をぶつけるその隣、千歌と聖良、二人の戦況認識は共通している。 
  
 千歌にとって最大の盾、ラッキーは倒れた。 
 ここからはヒードランをどう通すか、どう処理するかが勝負を分ける。 
  
942:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 21:26:06.09 ID:ha7ZcpN9o
 聖良(今現在発見されているでんきタイプ分類のポケモン、その中で最高の特攻種族値。伊達ではありませんね…!) 
  
 千歌「っ…くう、…ベロベルト…!」 
  
 『べ、ろおっ…!!』 
943:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 21:26:34.49 ID:ha7ZcpN9o
 ここまでの推移は順調、そして聖良は迷いなく戦場の全域へと目を置けている。 
 デンジュモクでもう一撃を浴びせて戦場を切り裂き、満を持し、万全を以ってヒードランの火流を放つ。 
  
  
 聖良(そのプランで仕留める) 
944:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 21:27:09.23 ID:ha7ZcpN9o
 千歌「させない!」 
  
 聖良「いいえ、行かせません」 
  
  
945:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 21:27:52.00 ID:ha7ZcpN9o
 『ぴっ、くし…!』 
  
 『むうまぁ…!?』 
  
  
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