過去ログ - 【モバマス】P「なぁカミサマよ、願わくば」
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8:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/11(木) 23:02:05.72 ID:KJCAM6rl0

静かに室内へ入ってきた彼女。
天然モノらしい澄んだ金髪を後ろで結ってまとめ、綺麗な顔立ちは薄く微笑んでいる。

(…………んん?)
以下略



9:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/11(木) 23:02:56.59 ID:KJCAM6rl0

俺が担当する新人アイドルが件のシスターだったということで、俺は即座にクビになることを覚悟した。アイドルの卵とプロデューサー候補ならば、当然前者を優先するだろうと思ったからだ。

しかし、何をどう思ったのかは知らないが、彼女はそもそも俺との関係や俺がどんなことをしていたのかを言わなかった。ただ顔見知りである、とだけ伝えた。

以下略



10:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/11(木) 23:03:32.56 ID:KJCAM6rl0

クラリスさんのプロデューサーとして仕事を始めるにあたって、始めの頃、俺は彼女を信用していなかった。
俺を近くに置いておいて、折を見て過去をちらつかせて強請ったり脅したりするんじゃないかと疑っていた。

だけど、十日経って、ひと月経っても、彼女はそんな様子は一切見せなかった。
以下略



11:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/11(木) 23:04:12.38 ID:KJCAM6rl0

省電力のための必要最低限な明かりの下で一人仕事をしていると、なんだか気分まで暗くなってくるようだった。

前の仕事の方が気楽だった、とか。
肉体的にも楽だった。
以下略



12:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/11(木) 23:04:47.56 ID:KJCAM6rl0

時計の短針が十の数字を指す頃。

(……やーっと終わったでぇ…………)

以下略



13:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/11(木) 23:05:29.48 ID:KJCAM6rl0

ぐう、と。
唐突に腹の虫が鳴き声を上げた。
気まずい沈黙が一瞬場を支配する。

以下略



14:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/11(木) 23:06:04.87 ID:KJCAM6rl0

注文してから料理が来るまで。
なんとも言えない沈黙が流れる。一体なにを話したものやら。

「あー……なあ、クラリスさん」
以下略



15:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/11(木) 23:07:10.17 ID:KJCAM6rl0

今更謝られてもどうにもならない。そう言って冷たい反応が来るのが普通だと思う。少なくとも俺ならそうするか、もしくは怒りをぶつけただろう。

「……顔を上げてください」

以下略



16:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/11(木) 23:07:58.21 ID:KJCAM6rl0



あの日から、仕事に対して幾分前向きになれた気がする。

以下略



17:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/11(木) 23:09:08.36 ID:KJCAM6rl0

「そう言っていただけると。……ところでプロデューサー様、今日のレッスンはどのような?」

「ん? いつも通りにレッスンルームで……ああ、今日はトレーナーさんおらへんのやっけ。……え? あれ、そういうときどないしたらええんやろ」

以下略



18:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/11(木) 23:09:46.50 ID:KJCAM6rl0

天気のいい昼下がり、自転車で川沿いの道のランニングに付き合う。
彼女はこれまで運動に積極的ではなかったようで、そこまで体力があるわけではない。したがってペースはさほど早くない。距離もそんなに長くは走れないようなのだが。

(……めっちゃ疲れるわ。チャリやのに。体力あらへんなあ俺)
以下略



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