【オリジナル】「治療完了、目をさますよ」2【長編小説】
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14:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/20(土) 15:26:43.03 ID:wWVynNsm0
汀はそれを聞いて笑みを止めて言った。

「……うん」
「君のことは調べさせてもらった。不快に思ったなら、すまない。でも、私としてはどうしても高畑のことを知る必要があった」
「…………」
以下略 AAS



15:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/20(土) 15:27:11.30 ID:wWVynNsm0
「そのうちの一つの勢力が、私が所属している秘密機関GDだ」

大河内は弄んでいたコーヒー缶のプルタブを開けると、中身を口に流し込んだ。

「ただ、GDの内部でも少々揉めていてね……私とは別に動いている者もいる」
以下略 AAS



16:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/20(土) 15:27:37.48 ID:wWVynNsm0
「……私は、GDの目的を達するために、ナンバーIシステムの復活を任務にしてる。君をそれに使おうと思っていた。すまない。私にも事情があってね……テロリストと方法は違えど、そうすることが赤十字への復讐になると思っていた」
「…………」

汀はニッコリと笑って、かすれた声で言った。

以下略 AAS



17:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/20(土) 15:28:03.08 ID:wWVynNsm0
汀は微笑みながらそれに返した。

「せんせが……そう言うなら、私、それでいいよ……」
「駄目なんだ。汀ちゃん……それじゃいけないんだよ」
「どうして? ……せんせは、私のこと嫌いになったの……?」
以下略 AAS



18:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/20(土) 15:28:31.88 ID:wWVynNsm0
「…………」
「しかしそれは投薬で治療できる。君が今負っている夢傷もそうだ。全て治療できるんだ。君の体の麻痺だって治るかもしれない。普通の治療を受けて、精神と、体の状態を普通に戻せればの話だが……」
「…………」
「それを聞いても、同じことが言えるかい?」

以下略 AAS



19:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/20(土) 15:29:48.98 ID:wWVynNsm0
「……確証はないが、高畑の態度を見ていて想像がついた。あいつは、坂月君……君の夢に出てくるスカイフィッシュが、元は人間だったことを知ってる。おそらく変質の現場を見ているんだ」

汀は息をついて、ベッドに体を預けた。
そして大河内から視線を外してもぞもぞと体を動かし、彼と反対側に首を向ける。

以下略 AAS



20:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/20(土) 15:30:16.98 ID:wWVynNsm0


燃え盛る家の中、汀はグッタリと血まみれの包帯まみれの姿で座り込んでいた。
足を投げ出し、もはや動くことも出来ないといった状態でか細く息をしている。
その周りを、白い子猫が困ったように歩き回っていた。
以下略 AAS



21:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/20(土) 15:30:45.93 ID:wWVynNsm0
艶のかかった白髪だった。
女性のように後頭部で、長い髪を一つに結っている。
ニコニコとした笑顔を浮かべた、気さくそうな青年だった。
日本人ではない。
瞳が青いことから、おそらくフィンランドなどの日照量の少ない地域の人間であることが伺えた。
以下略 AAS



22:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/20(土) 15:31:11.87 ID:wWVynNsm0
「驚いた? 最新のイメージ転送システムを使ってるんだ。僕の能力じゃないよ」
「どう……いうこと?」
「サーバー上に、夢世界であらかじめ構築しておいた道具を保存しておく技術だよ。こんなこともできる」

パン、と青年が手を叩いた次の瞬間、汀達は燃え盛さかる家ではなく、白いリノリウムの床が光る手術室の中にいた。
以下略 AAS



23:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/20(土) 15:31:39.92 ID:wWVynNsm0
「痛くも痒くもないと思うけど……まだ意識があるかな?」

目を閉じた汀のまぶたを指先で上げ、彼女が意識を失ったことを確認して、彼は言った。

「ミギワさんの意識がなくなった。時間軸をいじる。ドクター大河内。これから十五分ほど、実時間で連絡が途絶えるから」
以下略 AAS



24:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/20(土) 15:32:07.25 ID:wWVynNsm0
マティアスはそこで手を止め、大河内には見えていないながらも、通話向こうの彼が言葉を止めるほどの異様な雰囲気を発し、口が裂けるのではないか、という奇妙な表情で笑った。
 
「いい心がけだよドクター。日本人はそこら辺の大事なところを曖昧にしたがるから困る」
『話をはぐらかさないでくれ。時間がない』
「これが欲しかったんだ」
以下略 AAS



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