159: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2018/05/21(月) 05:00:27.48 ID:yxSbP5Ah0
“魔族”の翼には、羽毛がない。
サキュバスに限らず――――魔界を出身とする種族は例外なく、そうだ。
人間界では珍しくない生き物、闇を駆る蝙蝠はかつて地を這う生き物だった頃、
古代現れた魔族の姿を模倣してその前肢を翼へ進化させたという寓話も勇者は聞いた事があった。
160: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2018/05/21(月) 05:01:20.59 ID:yxSbP5Ah0
背を預けていた壁から離れ、サキュバスAが尾を振り立てて背後から堕女神へ忍び寄り、耳もとへ口を寄せる。
たおやかな指先で彼女の細い顎を弄ぶようになぞり、微かに持ち上げ――――燭光が蠱惑を照らし出す。
サキュバスA「久しぶりに……“真夜中の密会”と洒落込みましょうか、堕女神様」
161: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2018/05/21(月) 05:02:49.64 ID:yxSbP5Ah0
堕女神「……もしや……それも、またその御姿だから?」
勇者「ん……変だな……こんな時間に、眠く……なんて……」
162: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2018/05/21(月) 05:03:24.54 ID:yxSbP5Ah0
*****
サキュバスA「さて、本日は仔豚のバックリブを焼き上げて――――」
163: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2018/05/21(月) 05:04:22.50 ID:yxSbP5Ah0
一角に竪琴の鎮座する、さして広くもない隠し部屋に芳醇な香りがふわふわと漂う。
テーブルの上に並ぶ料理の数々は無作法な先客、サキュバスCの目と鼻を釘付けにし、不満げな表情を浮かべる堕女神もまた、静かに喉を鳴らす。
岩塩をふって焼き上げた骨付きのバックリブと分厚いベーコンの肉山からは溶けた脂の薫りが立ち上り、黒胡椒の粒もそれを強調する。
164: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2018/05/21(月) 05:05:13.30 ID:yxSbP5Ah0
堕女神「い……いけません、そんな!」
サキュバスC「おいおい……悪魔かテメェ……正気か、こんな時間だぞ!?」
165: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2018/05/21(月) 05:06:12.50 ID:yxSbP5Ah0
サキュバスA「……貴方、まさか食べながら気絶してたのかしら?」
サキュバスC(おい、おい……全然記憶に……ねェ……)
166: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2018/05/21(月) 05:06:57.53 ID:yxSbP5Ah0
サキュバスC「いやぁ、アイツがガキになったってから……これは笑ってやらねぇとな、ってさ」
堕女神「良い度胸ですね」
167: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2018/05/21(月) 05:07:55.80 ID:yxSbP5Ah0
――――――淫魔二人と堕女神の酒宴は続き。
うず高く盛られた肉山は段々と減り、皿の底が見えてきた頃。
サキュバスC「だからよォ。いちいち暗いんだよテメーは……辛気くせェんだ。爆笑する事なんてあんのか?」
168: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2018/05/21(月) 05:11:56.74 ID:yxSbP5Ah0
早朝の投下終了いたします
忙しいというより、ちょい心がグラつくイベントがスレ立ててから二度ほど起きてしまって立て直しに時間がかかってしまいました
ですが一たびスレを立てた以上、完走は無論
169:名無しNIPPER[sage]
2018/05/21(月) 06:28:05.46 ID:nUr/xTYPo
おつ
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