8:名無しNIPPER[saga]
2018/12/02(日) 11:55:02.10 ID:bVAioiv60
「じゃあ今のうちに紅茶淹れるわね。砂糖は欲しい?」
「頼む」
「そう、助かるわ」
助かる……? と一瞬クエスチョンが浮かんだが、言い間違いかなにかだろう。もしかしたら、糖分が脳の活動補助に役立つとか、そういう話かもしれない。
9:名無しNIPPER[saga]
2018/12/02(日) 11:56:19.48 ID:bVAioiv60
「俺の分だけで良いのか?」
「……ああ、私はもう少し冷ましてから飲むわ」
「そうか?」
二乃の分のカップが出されていなかったので不審に思う。まあ、ブルジョワな暮らしを送っていた奴だから、こだわりでもあるのだろうと考えることにした。
10:名無しNIPPER[saga]
2018/12/02(日) 12:34:38.03 ID:bVAioiv60
「…………ん」
目を開く。あれからどれだけ時間が経ったかは判然としないが、まだ体には強い倦怠感が残っている。前と同じ薬なのだとしたらこんな症状は初めてだから、もしかするとそこまで長く眠っていたわけではないのかもしれない。
「あ、起きた? やっぱり三回目にもなるとちょっと抗体出来るのね」
11:名無しNIPPER[saga]
2018/12/02(日) 12:36:20.67 ID:bVAioiv60
「ていうか待て。それ以上こっちに寄るな」
「どうして?」
「どうしてもだ!」
「良いじゃない。私の裸見るのなんて慣れたものでしょ?」
12:名無しNIPPER[saga]
2018/12/02(日) 12:37:00.49 ID:bVAioiv60
「それとも、照れてる?」
「なんで俺が照れなきゃならないんだよ」
「そう、なら良かった」
「……おい!」
13:名無しNIPPER[saga]
2018/12/02(日) 17:33:26.31 ID:bVAioiv60
「それとこれとは話が違う。いいから早くどいてくれ」
「私のお願いを聞いてくれたら、従ってあげなくもないけど」
「なんだよ、お願いって」
「ほら、ここ」
「…………」
14:名無しNIPPER[saga]
2018/12/02(日) 17:35:07.34 ID:bVAioiv60
「そうじゃねえよ。今すぐやめろ、こんなこと」
「どうして?」
「どうしてもだ」
「なら、手っ取り早く終わらせてよ」
15:名無しNIPPER[saga]
2018/12/02(日) 19:21:06.03 ID:bVAioiv60
開き直ったかのように飄々と答える二乃の姿は、いっそかっこよく見える程だった。
が、飛び出した単語のインパクトが余りにも強過ぎて、こちらはもう閉口する他なく。
「あんた、ずっと私のこと避けてるから。ここらで一度、絶対に忘れられない思い出ってやつ、作っておきたくて」
「馬鹿も休み休み……」
16:名無しNIPPER[saga]
2018/12/02(日) 19:22:04.04 ID:bVAioiv60
「あ、あら、乗り気じゃない」
「ちげぇよ!」
一旦口を離した二乃に文句を言うが、言い終わるや否や、再び口の中に彼女の唾液が混じってくる。歯磨きでもしたのか、ほのかにミントが香ってきてむせそうだ。
時折聞こえてくる唇の交わり合いから生じる淫靡な水音や、彼女の荒い呼吸音は出来るだけ聞かないようにして、今はただ、ひたすら時間が過ぎ去るのを待つ。無と一体化する。
17:名無しNIPPER[saga]
2018/12/02(日) 22:12:12.87 ID:bVAioiv60
「ご馳走さま」
「…………」
「私、初めてだったんだけど。あんたもそう?」
「…………」
「そ。なら嬉しいわ」
18:名無しNIPPER[saga]
2018/12/02(日) 22:12:48.76 ID:bVAioiv60
「キスしたら解放してくれるんじゃないのかよ」
「キス『してくれたら』ね」
「はぁ?」
「あんた、私のされるがままだったじゃない。あんなのカウントするわけないでしょ」
「……おい待て、ちょっと待て」
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