13:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/06(日) 15:42:59.57 ID:FTMglOEQ0
ありす「……着いた」
ありす(肝心の文香さんはというと、戻ってくるまで五分もかかっていないのに、すでに読書に励んでいました。さすが自他共に認める本の虫……彼女にとってはたった五分足らずの時間でさえも、活字を読むのに相応しい時間なのでしょう)
14:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/06(日) 15:43:54.16 ID:FTMglOEQ0
ありす(それからの流れは、実にスムーズだった。計画通りにメールを送ると数分後にPさんがやって来た。Pさんが来るまで見張りを任されていましたが、他の方が休憩室を訪れる気配など微塵もなく、私はただただ、眠り姫と化した文香さんを舐めるように見つめるだけ。これから行われる情事を想像して、頬を上気させるだけだったのです)
モバP「よくやったな、ありす」
15:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/06(日) 15:44:58.94 ID:FTMglOEQ0
モバP「憧れは理解からもっとも遠い感情だ。お前は大人というものを真に理解できてなどいなかった」
ありす「──どこまで堕ちるつもりですか、Pさん」
モバP「どこまでも堕ちるさ。果てなどない」
16:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/06(日) 15:46:02.32 ID:FTMglOEQ0
ありす(躊躇いなどなかったはずだった。だって、これは全て私の望んだことだったから。この手を伸ばし、熟睡している文香さんをふみふみするだけで、全部終わり。だというのに、どうしてこうも名残惜しいのでしょう)
ありす「文香さん」
17:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/06(日) 15:47:15.27 ID:FTMglOEQ0
ありす(そう言って、文香さんはのっそりと立ち上がった。彼女はまるで幽鬼にでも憑かれたかのように、禍々しい形相をしていた。口角を上げ、にやりといやらしい笑みを浮かべるそれは、もはや私の知っている文香さんではなかった)
モバP「ありす、ここは一旦引くぞ──!!」
18:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/06(日) 15:48:24.59 ID:FTMglOEQ0
文香「無理もありません……彼女はまだ小学六年生。子どもがこのような失態を犯してしまえば、恐怖に怯えるのも当然かと」
美波「そうね、この子のおしおきは後回しにしましょう。今はそれよりもっと大事な用事があるもの」
19:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/06(日) 15:49:44.84 ID:FTMglOEQ0
モバP「……賢しい真似を」
美波「これも全てPさんの教鞭のおかげです。どうです?担当アイドルたちの成長を見れて嬉しいですか」
モバP「ああ、実に愉快だ。これだけ飲み込みが良ければ、指導の甲斐もある」
20:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/06(日) 15:51:06.90 ID:FTMglOEQ0
ありす(じりじりとPさんに詰め寄る文香さんは、恍惚とした表情を浮かべていた。微塵も罪の意識など感じていない様子で、本当に嬉しそうだった。だからこれから起こることは、きっと私たちにとって、とても楽しくて夢のような時間なんだろう)
モバP「すまなかったな、ありす」
21:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/06(日) 15:52:44.37 ID:FTMglOEQ0
ありす(心が段々と閉じていく。目の前が徐々に暗くなっていくのを感じて、安堵したと同時にPさんのことが心配になった。人付き合いが苦手で、口下手で、寂しがり屋な彼だけど、それでも良い所はあるんだ。だから傍にいてあげないと……仄暗い視界の中で、彼に向かって手を伸ばす。決して届かない距離を埋めるように伸ばした手の先で、Pさんの唇に無理矢理自らの唇を重ねた文香さんを見て、思った)
22:名無しNIPPER[sage]
2017/08/06(日) 15:52:57.92 ID:9I5oIVMjO
橘です
23:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/06(日) 15:56:31.07 ID:FTMglOEQ0
暑さで頭がゆだってしまっていたのは私でした
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