【モバマス】P「土をかぶったプリンセス」
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22:名無しNIPPER[sage saga]
2017/07/15(土) 20:48:14.16 ID:+eTeNEs7O
せめてもの、という気持ちで、このあと予定のない人を募った。見事に全員が手をあげたのが哀愁を誘う。人のことはもちろん言えない。

「なに、メシでも奢ってくれんスか?」

そのつもりだ、と返し、買い出しを頼んだ彼を呼んだ。
以下略 AAS



23:名無しNIPPER[sage saga]
2017/07/15(土) 20:49:03.52 ID:+eTeNEs7O



「うめえ」

以下略 AAS



24:名無しNIPPER[sage saga]
2017/07/15(土) 20:49:51.02 ID:+eTeNEs7O



「おらァ! 独眼竜ぜよ!」

以下略 AAS



25:名無しNIPPER[sage saga]
2017/07/15(土) 20:50:21.91 ID:+eTeNEs7O
少し離れた位置で眺めていると、彼女がまだ未開封の花火セットを持って駆け寄ってきた。

「おーやかた! 親方も一緒にやろーよ!」

彼女の向こう側には戦争のような光景が見える。もうヤケドもなかなか治らない歳なのだが。
以下略 AAS



26:名無しNIPPER[sage saga]
2017/07/15(土) 20:52:58.57 ID:+eTeNEs7O
6.

彼女というムードメーカーが入社し、職場の雰囲気は確実に良くなった。
男というのはなんとも単純だ。彼女の手前、良いところを見せたいのか以前よりもやる気を出すようになった。
また、彼女を通した新しい繋がりも生まれ、コミュニケーションも活発になった。
以下略 AAS



27:名無しNIPPER[sage saga]
2017/07/15(土) 20:54:24.56 ID:+eTeNEs7O
上述の通り彼女の存在は他の作業員のモチベーションになっているし、彼女自身も勤続一周年が近づいて仕事をある程度任せられるようになっている。
抜けられるのは痛手だ。

そして、純粋に嫌だな、と思った。

以下略 AAS



28:名無しNIPPER[sage saga]
2017/07/15(土) 20:55:04.84 ID:+eTeNEs7O

夕闇どきに作業を終え、帰っていく朝からの勤務だった面子を見送った。夜勤のために来た社員に引き継ぎを済ませて簡単な指示を残す。

プレハブからバッグを持って出ると、彼女は引き戸の横の壁にもたれ掛かりながら山あいに沈みかけの太陽を眺めていた。
黄昏の柔らかなオレンジが、揺れる金髪に照り返っていた。幻想的だった。
以下略 AAS



29:名無しNIPPER[sage saga]
2017/07/15(土) 20:55:40.52 ID:+eTeNEs7O

ああ、やめる云々ではなかったか、とほっとしかけて、やっぱり一息はつけなかった。
反射的に、誰に、と返していた。

「やっ、誰かは言わないってば! 言っちゃ、ダメっしょー? こーゆーの……」
以下略 AAS



30:名無しNIPPER[sage saga]
2017/07/15(土) 20:56:50.51 ID:+eTeNEs7O

さて、どう言ったものか。
彼女がその誰かの想いを受け入れるにせよ拒むにせよ、なんらかの遺恨は残りそうだ。

ともかく是か非か。どうするつもりなのかと聞いた。
以下略 AAS



31:名無しNIPPER[sage saga]
2017/07/15(土) 20:57:53.65 ID:+eTeNEs7O

結局はお前の気持ち次第だ。
良いなら良い、駄目なら駄目。それを真摯に応えるのが正しい在り方なんじゃないか。

お人好しな子だ。
以下略 AAS



32:名無しNIPPER[sage saga]
2017/07/15(土) 20:58:26.87 ID:+eTeNEs7O

後日、勤務時間中にわかりやすく沈んでいる男を見つけた。事情を知らない周りは腹でも壊したのかと心配していたが、知っている身としてはなんて露骨な、とまた少し呆れる。

仕事上がりにひっ捕まえて、そのまま近場の呑み屋へと拉致した。幸いその彼は二十歳を超えていた。

以下略 AAS



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