少年「薄氷の僕ら、無人駅」
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1: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2018/02/01(木) 20:04:24.28 ID:3pcH/mqD0
少年(僕の住む村は、人里から離れた、集落のように小さな村だ)

少年(気候は常に寒い。夏冬関係なく、ほぼ一年中雪が降っている)

少年(人口はそんなに多くない。むしろ村の面積に対して少ないくらいだ)

少年(そして)

少年(この村には掟がある)

少年(それは、村の外に出てはいけないと言う事)

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2: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2018/02/01(木) 20:05:26.66 ID:3pcH/mqD0
少年「ああ、寒い寒い」

少年(この村の人達は一人で行動する事が多い)

少年(僕も例に漏れず、此処で釣りをするのが好きだ)
以下略 AAS



3: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2018/02/01(木) 20:09:08.45 ID:3pcH/mqD0
少年「……お!」ピクッ

少年(……よし、かかった!)クンッ

少年「うおっ、こ、これは……」ググッ
以下略 AAS



4: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2018/02/01(木) 20:10:34.05 ID:3pcH/mqD0
少年(村には、入ってはいけない洞窟がある)

少年(十二歳になると、お祝いのお祭りと共に、洞窟に入る許可を貰える)

少年(僕と少女は誕生日が同じだ。ちょうど後一週間で十二歳になれる)
以下略 AAS



5: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2018/02/01(木) 20:12:15.33 ID:3pcH/mqD0
少年「ふぅ〜っ……今日は一段と寒いなぁ……!」

少年(手袋をしているのに、それでも寒さが突き刺さってくる)

少年(肌がびりびりと痛む)
以下略 AAS



6: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2018/02/01(木) 20:13:44.91 ID:3pcH/mqD0
少年(今日は三匹も星屑イワナを釣る事が出来た)ニコ

少年(しかし……気になるな)

少年(星屑イワナは珍しい魚だ。一週間に一度釣れるか釣れないかくらい)
以下略 AAS



7: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2018/02/01(木) 20:14:57.26 ID:3pcH/mqD0
職人「少年か。何の用だい」

少年「あのね、これを使って……を作って欲しいんだ」ゴニョゴニョ

職人「ほう、面白いな。しかし良いのか? 高く売れるぞ」
以下略 AAS



8: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2018/02/01(木) 20:17:08.74 ID:3pcH/mqD0
少年「もうすぐだね。誕生日」

少女「そうね。もう少しであなたのプレゼントも完成するわ」

少年「期待しておくよ。僕のプレゼントも後少しかな」
以下略 AAS



9: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2018/02/01(木) 20:18:26.90 ID:3pcH/mqD0
少年「お、おお……」

職人「いやあ、良い仕事をしたぜ。どうだ、気に入ったか?」

少年「うん! 思ってた通りだよ!」
以下略 AAS



10: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2018/02/01(木) 20:20:29.24 ID:3pcH/mqD0
少年「うー寒い」

少年(そうして僕は、上機嫌で家へと歩き出す)

少年「あ、雪ウサギだ!」
以下略 AAS



11:名無しNIPPER[sage]
2018/02/02(金) 00:12:20.75 ID:YXfvlpXA0
ふむ、期待


12: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2018/02/02(金) 20:07:04.38 ID:tFwOjaKn0
少年「いよいよ明日だね」

少女「そうね。村の人達も忙しそうだわ」

少年「ねえ……少女」
以下略 AAS



13: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2018/02/02(金) 20:08:45.39 ID:tFwOjaKn0
少女「……大丈夫よ」

少年「……少女」

少女「何があったのかは分からないけど、きっと大丈夫」
以下略 AAS



14: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2018/02/02(金) 20:12:13.67 ID:tFwOjaKn0
少年(次の日、僕はいつもより早く目が覚めた)

少年(今日は少し寒さが弱まったな。散歩にでも行こう)ガチャ

少年「……洞窟には何があるんだろう」
以下略 AAS



15: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2018/02/02(金) 20:41:00.52 ID:tFwOjaKn0
少女「あら、おはよう。よく眠れた?」

少年「……まあね。それより……はい!」

少年(僕は彼女にそっと砂時計を渡す)
以下略 AAS



16: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2018/02/02(金) 20:43:08.95 ID:tFwOjaKn0
少年(広場では住人が集まり、皆が祝福してくれた)

少年(僕らには十二歳になった証として、草の冠が渡された)

少年(皆の拍手が照れくさい。でも、嬉しくてつい笑ってしまう)
以下略 AAS



17: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2018/02/02(金) 20:45:38.51 ID:tFwOjaKn0
少年(例の洞窟は、村から少し離れた場所にある)

少年(……何だろう、寒さが和らいだ、と言うより)

少年(……空気が揺らいでる?)
以下略 AAS



18: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2018/02/02(金) 20:50:33.70 ID:tFwOjaKn0
少年(ようやく、奥までたどり着いた)

少年(小さな池がある。エメラルド色の綺麗な水だ)

少年「……!」
以下略 AAS



19: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2018/02/02(金) 20:52:35.16 ID:tFwOjaKn0
少女「えっ……」

村長「村の命全てが、この氷から生み出されている」

村長「そして、我々が死ぬと……その命はこの氷へと還元されるのだ」
以下略 AAS



20: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2018/02/02(金) 20:54:17.91 ID:tFwOjaKn0
少年「……」

少女「……ぐすっ」

少年「……泣かないでよ、少女」
以下略 AAS



21: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2018/02/02(金) 20:55:21.00 ID:tFwOjaKn0
少年(僕らはいつもの釣り場に戻った)

少年(もう日は暮れている。此処なら人は来ない)

少年(僕らは無言で、岩の上に座った)
以下略 AAS



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