照「わたしに妹はいない」久「……そう」
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189:名無しNIPPER[sage saga]
2018/09/02(日) 18:34:46.73 ID:rr1Aanow0
まだ得心いかないというように、ゆみが唸る。なんてことはない、大人に限らず他の白糸台の生徒とかに聞かれる可能性も避けたいというだけだ。
と、そうだ。思えばこの学校の敷地に入ってから他の人に会っていない。もしかしたら私たちは入校の許可が出ていなくて、係員に見つかったら追い出されてこの勝負は流れるんじゃないだろうか。……なんて、流石にそんなことはしないけど。そうしたところで無駄ってのもある。あれだけ堂々と麻雀部の部屋を使っているんだし、鍵もたぶん職員室で借りているはずだ。許可を得ていないなら肝が据わりすぎているし、わざわざ無許可を得ないでいる道理もない。それに、勝負を流すなんて勿体ない。

「……そうだ。それより、用件だよ。あんなに強引に私を引っ張ってきたんだ。なにか話したいことがあるんだろう」

以下略 AAS



190:名無しNIPPER[sage saga]
2018/09/02(日) 18:36:01.04 ID:rr1Aanow0
3466BDGGH三五七西 ツモ:F 打:西

3466BDFGGH三五七 ツモ:5 打:H

34566BDFGG三五七 ツモ:六 打:F
以下略 AAS



191:名無しNIPPER[sage saga]
2018/09/02(日) 18:37:12.38 ID:rr1Aanow0
「あとは……なんでそんなことをしているのか、か」

「さぁ? そこは気にしないでいいんじゃない」

本音を言うと何故かってのもまあ、想像くらいはつく。けれど今は関係ないことだ。どのみち『妹がいない』なんて言ってしまう人の気持ちなんて理解する気はない。
以下略 AAS



192:名無しNIPPER[sage saga]
2018/09/02(日) 18:38:39.84 ID:rr1Aanow0
「・・・・・・というのが、私の思い付き。ゆみの口から聞きたい。イケるかしら?」

ゆみの眉間にしわが寄る。ひょっとしたら今、私は睨まれてるのかもしれない。そんな妄想をしながら返事を待つ。

「出来るかどうかというだけなら、可能だろうな。だが久、そんなこと……本気なのか」
以下略 AAS



193:名無しNIPPER[sage saga]
2018/09/02(日) 18:39:42.26 ID:rr1Aanow0
賽が回る、出目は七。親を起点に4枚ずつ牌をつかんでいき北家が13枚目の牌をツモると、最後に和の手でもう一枚牌がめくられる、表示牌は[西]、ドラは[南]となる。

優希の配牌は[一七九689CEFG南北中]、ひと面子揃っているし三色同順も視野に入れられる、まあ悪くないなという程度の手だ。もっとも今回優希は和了ってはいけないので、刻子さえなければどんな手でも大差はない。肝心なのは和が和了できるかどうか、その最大の障壁はもちろん宮永照だが、私の位置からでは両者の手は見ることが叶わない。

「リーチ」
以下略 AAS



194:名無しNIPPER[sage saga]
2018/09/02(日) 18:41:13.08 ID:rr1Aanow0
「のどちゃん? 裏ドラ忘れてるじょ」

「いえ忘れてるわけでは、ただちょっと気分的にですね……」

「気分が悪いのか? なら代わりに私が」
以下略 AAS



195:名無しNIPPER[sage saga]
2018/09/02(日) 18:43:05.10 ID:rr1Aanow0
後悔の念をさらけ出す優希に、不可解と言いたげな色が混じる。口が滑った。本当はもう少し慎重に事を進めたかったけれど……格好なんてつけるもんじゃないわねまったく。言ってしまった以上はしょうがない、四人のところに切り込むとしよう。

「まこ、牌譜のコピーどうなった?」

「ん? おお、ここの職員室でコピー機を借りてくれるそうじゃ」
以下略 AAS



196:名無しNIPPER[sage saga]
2018/09/02(日) 18:44:47.19 ID:rr1Aanow0
やけに静かだと思ったけど、ここで本丸だ。わかってる、いくら弘世さんを言いくるめても意味はない。弘世さん自身が今回の件については彼女の意向に従うと言っていたんだ。

「あなたの言うとおりに、屁理屈は言ってないつもりなんだけど」

「うん、そうかもね。でもそういう細かい話をするんなら、問題は道理に合うかじゃなくてどう解釈するかでしょ」
以下略 AAS



197:名無しNIPPER[sage saga]
2018/09/02(日) 18:45:58.74 ID:rr1Aanow0
無理だ。障壁があったとしたら、今回私はその2以上の数字を持ち出す側の人間だったってことみたいだ。待ちに待って、共に練習して。それなのに。口が裂けてもYESとは言いたくない。

「そう言ってくれて安心した。今回の対局、竹井さんのアドバイスが入ってたよね。片岡さんと原村さんが戻ったら同じ質問してみる?」

「結構よ。それであの二人が首を縦に振ったら私、三日三晩寝込んじゃいそうだし」
以下略 AAS



198:名無しNIPPER[sage saga]
2018/09/02(日) 18:47:28.56 ID:rr1Aanow0
そこからは五分ほどの沈黙が続いた。清澄対白糸台、本日二度目の対局が行われることとなった、その旨をメールでまこに伝えて戻ってきてもらう。
ルールは先ほどと同じものだ。大会ルールに従い赤ドラをいれないかと持ち掛けてはみたけれどこれは弘世さんに一蹴された。場決めで東を引いたのは宮永照。彼女が起家となり、南家染谷まこ、西家弘世菫、北家竹井久で半荘戦開幕だ。

「まこ。和と優希はどうしてるの?」

以下略 AAS



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