218:投げんな匙 ◆t4xyS9bQ1M[saga]
2011/01/26(水) 10:32:10.83 ID:kFxmX+Fj0
そんな一方通行がジャリ、ジャリ…と線路の石の上を歩いて9982号に向かってくる。
「(目的地への誘導に成功しました)」
219:投げんな匙 ◆t4xyS9bQ1M[saga]
2011/01/26(水) 10:36:04.85 ID:kFxmX+Fj0
9982号が爆煙を見つめる。
「目標…沈黙…?」
じっと爆煙を見つめる。もう動ける体力など殆ど残っていない。
220:投げんな匙 ◆t4xyS9bQ1M[saga]
2011/01/26(水) 10:39:43.83 ID:kFxmX+Fj0
9982号は最後の力を振り絞った電撃を浴びせるが、それも反射して自分に当たる。
即座に勝てないと判断した彼女はとぼとぼと残された一本の足を引きずってイモムシの様に前進する。
「…く…は…ひ…ぐぐ…」
221:投げんな匙 ◆t4xyS9bQ1M[saga]
2011/01/26(水) 10:40:12.86 ID:kFxmX+Fj0
ぽいっとまるで何かを投げ捨てるような感じで一方通行は線路の測定調整車を投擲する。
その車輌はゆうに一トンを越える。
ドゴンという炸裂音の中に僅かながらプチっと生ものがつぶれるような音が聞こえる。
222:投げんな匙 ◆t4xyS9bQ1M[saga]
2011/01/26(水) 10:41:42.70 ID:kFxmX+Fj0
一方通行の実験を近くの高架鉄橋で見ていた美琴。
(な…ちょ…え?)
223:投げんな匙 ◆t4xyS9bQ1M[saga]
2011/01/26(水) 10:43:13.40 ID:kFxmX+Fj0
(…なん…てことを…!)
美琴は雄々しく、勇敢に一方通行に立ち向かっていった。
224:投げんな匙 ◆t4xyS9bQ1M[saga]
2011/01/26(水) 10:44:14.56 ID:kFxmX+Fj0
――八月十六日
美琴は多摩センターの駅前で座っていた。
目からは全く生気が感じられない。
225:投げんな匙 ◆t4xyS9bQ1M[saga]
2011/01/26(水) 10:45:48.94 ID:kFxmX+Fj0
布束が以前妹達量産計画が凍結して一度研究チームから外れた際、布束と妹達の一人は施設の屋上から街の風景を見た。
その時に妹達の一人が発した言葉。その一言が布束の心を揺さぶった。
「あの時から私は彼女達を作り物とは思えなくなったわ」
226:投げんな匙 ◆t4xyS9bQ1M[saga]
2011/01/26(水) 10:46:28.51 ID:kFxmX+Fj0
――佐天の学生寮 八月十九日(美琴が一方通行の事件を目撃してから四日後)
「じゃ、また明日ね、初春、白井さん」
227:投げんな匙 ◆t4xyS9bQ1M[saga]
2011/01/26(水) 10:46:56.24 ID:kFxmX+Fj0
電話の女。
アイテムのメンバーからはそう呼ばれる様になった。
興味本位でやり始めたこの電話をする仕事に彼女は最近慣れはじめていた。
228:投げんな匙 ◆t4xyS9bQ1M[saga]
2011/01/26(水) 10:47:23.01 ID:kFxmX+Fj0
『えー続いてニュースです』
佐天がテレビをポチッとつける。
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