過去ログ - 男「また、あした」
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31:>>1[saga]
2011/03/29(火) 20:13:01.86 ID:NprJWFFv0
「あ! 秋川君、私、大変なことに気づきました」
「大変なこと?」
「このケーキを包んでもらった箱……一つなんです」
「それは見ればわかる……け、ど……」
「一つというのは、問題です」
以下略



32:>>1[saga]
2011/03/29(火) 20:15:32.31 ID:NprJWFFv0
そんなわけで、僕らが向かったのは公園だった。
この公園はベンチとテーブルが設置されており、やろうと思えば食事なんかがそこで取れる休憩所のようになっている。
壁でもあればいいけど、生憎とあるのは屋根ぐらいなものだ。ここで二人してケーキを食べようというのだから、そりゃ恥ずかしい。

「飲み物も欲しいですよね」
以下略



33:>>1[saga]
2011/03/29(火) 20:18:23.66 ID:NprJWFFv0
「不思議と、秋川君は怖くないんですよ」
「え?」
 心の中を読まれるのは、あまり気持ちいいことじゃないな。
「絵本が好きな人に、悪い人はいないと思うんです」
「僕にその考えが当てはまるかどうかは……」
以下略



34:>>1[saga]
2011/03/29(火) 20:21:08.24 ID:NprJWFFv0
では今日のところはこの辺りで。
明日は23時から投下します。


35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/03/29(火) 20:22:29.89 ID:EKtKGndpo



36:>>1[saga]
2011/03/30(水) 22:59:58.42 ID:dLQ/FbAK0
では投下します。あと一時間ではっぴーばーすでい。わたし。


37:>>1[saga]
2011/03/30(水) 23:02:29.39 ID:dLQ/FbAK0
さらに二週間ほどたった。
絵本部の活動も充実しており、期末テストも終わった。
めでたく夏休みに突入するかしないかぐらいの、さらにいえば学校が半日になったりして楽な時期だ。
イラストの方もすでに何点か終わっており、冬森さんの書く物語が完結して、それを僕が描けばめでたく絵本は完成となる。
もっとも、そのあと印刷したりという作業は残ってこそいるが、そこは今考慮するべき点ではないだろう。
以下略



38:>>1[saga]
2011/03/30(水) 23:04:30.06 ID:dLQ/FbAK0
「秋川のおかげでテストも万事問題なく進んだよ」
「それは良かった。教えた甲斐があったよ」

夏原はじつに上機嫌そうに適当な椅子に腰掛けた。彼にとってここは暇だろうに。何がしたいのかわからない。
わからないから、ちょっと怖い。大方ロクな事思いついてないんだから。今日は格闘技かなんかの稽古が休みなのか、また辞めて少し暇なのか。
以下略



39:>>1[saga]
2011/03/30(水) 23:07:00.79 ID:dLQ/FbAK0
こちらの夏休みも決まった。僕は絵を描きながらグータラするのだ。夏休みの正しい姿だよね。素晴らしい。

「えっと。じゃあ、今日はこれで終りにしませんか」

冬森さんのそんな鶴の一声で、本日はこれで解散することになった。
以下略



40:>>1[saga]
2011/03/30(水) 23:09:09.30 ID:dLQ/FbAK0
とまぁ、そんなことはどうでもいい。今の目的はチョコ・サンデーだ。
木星帰りの可能性がある店長が運んできてくれたので、早速食べ始めよう。
スプーンを手にとって、クリームとチョコアイスを掬って口に運ぶ。
舌の上で溶け出すそれらは甘味と苦味が交互に交わるように口内に広がっていき、なんというか、もう天国だ。

以下略



41:>>1[saga]
2011/03/30(水) 23:10:18.20 ID:dLQ/FbAK0
鞄から適当な具合のボツイラストを一点、冬森さんに手渡した。食べかけのチョコ・サンデーに触れないよう極めて慎重に。

「わぁ、ありがとうございます。帰って、ゆっくり見ますね」
「そうだね。溶けるし、これ」

以下略



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