13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/03/30(水) 23:03:57.78 ID:9b91y1IMo
「……だが、そんなの重すぎるだろ!」
「命令違反、勝手な行動。十分すぎると思うが」
騎士団長の言葉に、う、と相棒が詰まる。
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2011/03/30(水) 23:05:39.25 ID:9b91y1IMo
本来ならば。そう、本来ならばウィリアムたちのような見習いなんぞに騎士団長が直接伝えることではない。
相応の者に相応の伝え方をさせて、後はぽいだ。
いや、それだけで済めばいい。
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2011/03/30(水) 23:07:59.59 ID:9b91y1IMo
オルトロック・アロー。彼は剣の王国にある三大貴族の内の一つ、アロー家の家の息子である。
剣の王国においては王と、それに任命された騎士団長が軍事力の全てを司る。しかしそれでも無視できないものというのは存在する。
それが彼のような者だ。
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2011/03/31(木) 00:27:09.02 ID:GfgkKPq6o
騎士団長の話が終わって。二人は事務所内の廊下を歩いていた。
早足で歩く相棒の後ろをウィリアムが追いかける。
「ロック」
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2011/03/31(木) 00:27:55.30 ID:GfgkKPq6o
ウィリアムには、騎士団長の話は特に屈辱的なもののようには思えなかった。
「むしろ寛大じゃないか。僕たちにチャンスをくれただろ?」
「チャンス?」
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2011/03/31(木) 00:28:43.59 ID:GfgkKPq6o
それは、元々は流浪の戦闘集団だった。
強く雄々しい彼らは、金さえ積めばどのような者の命も受けた。
一国の王から、それこそただの一平民まで。
ただ、積むべき報酬は一個人に手が出せる金額ではないため後者はそうそうあることではなかったが。
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/03/31(木) 00:30:17.71 ID:GfgkKPq6o
騎士団と傭兵隊はその性格が異なる。
まず騎士団は、王から直接の任命を受けた騎士団長によって組織され、構成員もその筋のプロが多く経験豊富だ。
対して傭兵隊長は王からの任命を受けてはいない。構成員も現在は平民からの有志の集まりである。
ただ訓練の質は良く、実のところそんじょそこらの国の正規軍など問題にならない強さなのだが、相棒は不満のようだ。
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/03/31(木) 00:31:05.90 ID:GfgkKPq6o
仕方のないことだ。ウィリアムは所詮下級貴族の息子で相棒は上級貴族の息子。
ショックの度合いが違う。
「まあ、ロックにはいい薬なんじゃないか」
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/03/31(木) 00:32:31.75 ID:GfgkKPq6o
「じゃあ、言わせてもらうけどね、そもそも誰のせいでクビに、迷子になったと思ってる!?
一番の原因を思い出してよ。そう、君が僕の進路決定に口を出してきたからじゃないか!
あのまま無難に行けばちゃんと目的地について、こんなことにならずに済んだのに!
僕だって免職は痛いんだよ! 何だよ山を越えた方が早いって!
22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/03/31(木) 00:33:07.25 ID:GfgkKPq6o
「一つ聞かせろ」
「なんだよ」
「なんでアイツのこと黙ってなきゃいけないんだ?」
「あの子ね」
23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/03/31(木) 00:33:37.64 ID:GfgkKPq6o
to be continued...
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