過去ログ - マインドスイーパー
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133:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/23(日) 18:12:15.78 ID:VvTHD4vM0
「結果を残せなければ、生きている意味も、存在している意味もない。過程なんてどうだっていいんだ」

「そのためにこの子を犠牲にしてもか。そうでもしなきゃ、お前の復讐は成し得ないとでも言いたいのか?」

「ああ」
以下略



134:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/23(日) 18:12:47.90 ID:VvTHD4vM0
「騙していることは確かだろう。この子に真実を告げるんだ!」

「嫌だね。真実を告げたら、こいつは道具としての価値をなくす」

拳を握り締めている大河内の言葉を打ち消して、圭介は続けた。
以下略



135:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/23(日) 18:13:34.50 ID:VvTHD4vM0


汀が目を覚ましたのは、それから一週間経った夜中のことだった。
しばらくぼんやりしていたが、苦しそうに呼吸器を外し、何度か咳をする。
そして汀は、ナースコールのボタンを押した。
以下略



136:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/23(日) 18:14:21.71 ID:VvTHD4vM0
「夢に出てきたの。じゃあ、私の勘違いかな」

「ああ、お前の夢の中での出来事だよ」

圭介はそう言って、汀の手を握った。
以下略



137:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/23(日) 18:15:10.37 ID:VvTHD4vM0
 *

女の子は目を覚ました。
ぼんやりとした頭のまま、周囲を見回す。
見慣れない病室。
以下略



138:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/23(日) 18:16:09.05 ID:VvTHD4vM0
それが分からないことに、女の子は愕然とした。
大河内は少し押し黙った後、何かを言いかけた。
しかし後ろの青年が、資料を見ながら声を上げる。

「汀(みぎわ)だ。苗字は、高畑」
以下略



139:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/23(日) 18:17:02.08 ID:VvTHD4vM0
「まぁ……まだ起きたばかりで分からないことが多すぎるだろうから、ゆっくり理解していこう、な? 私が、君のリハビリと訓練を担当させてもらうから」

「リハビリ? 訓練?」

「うん。大丈夫だ。少し頑張ればすぐによくなるさ」
以下略



140:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/23(日) 18:17:47.38 ID:VvTHD4vM0
その後ろで、圭介が持っていた資料を、汀の膝の上に放った。
パサリと音を立てて薄い資料が、彼女の目に留まる。
表紙に、端的に

『Mind Sweeper 契約書』
以下略



141:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/23(日) 18:18:44.69 ID:VvTHD4vM0
「そんなことはない。リハビリして、ちゃんと過程を踏めば段々動くようになってくるさ。今はただ、麻痺しているだけだよ」

圭介とは真逆のことを言い、大河内は優しく、汀のことを抱きしめた。
汀がびっくりしたような表情をし、しかし冷えた体に感じる人の体の温かさに、安心したように息をつき、大河内に体を預ける。

以下略



142:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/23(日) 18:19:37.65 ID:VvTHD4vM0
びっくりドンキーのいつもの席で、汀はチビチビとメリーゴーランドのパフェを食べていた。
圭介がステーキをナイフで切って口に運ぶ。

「でね、圭介。3DS、結局値下げしたんだって。ネットに書いてあったよ」

以下略



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