2:JK[saga]
2011/12/14(水) 02:08:47.25 ID:7vHzEqmB0
月夜叉を視認出来るのは、
極一部の才能を持っている者……、
否、ある特定の条件を偶然にも満たした者だけである。
人の子の眼に己の姿が写る事が無かろうと、月夜叉に不満はない。
3:JK[saga]
2011/12/14(水) 02:20:49.79 ID:7vHzEqmB0
雪と月夜叉が邂逅したのは、全く偶然からだ。
ある切欠により少々消耗していた月夜叉が遊戯場で暫し休息を取ろうとした際、
雪が長椅子に腰掛けて涙していたのだ。
通常ならば月夜叉も斯様な小娘には関心を寄せないのだが、
その日に限って彼女を気に掛けてしまい、言葉を思念として飛ばしてしまっていた。
4:JK[saga]
2011/12/14(水) 02:32:42.94 ID:7vHzEqmB0
無論、月夜叉は己の真実の姿を目にする事は無い。
月夜叉は人の子ではなく、生物ですらないのだ。
故に姿見に己の姿が映る事は決してない。
姿見にも、水面にも、彼女の姿は顕現しない。
太陽光の反射は、彼女を照らさない。
5:JK[saga]
2011/12/14(水) 02:40:25.77 ID:7vHzEqmB0
「お月さん?」
『逆に問おう。
雪には好意に値する男は存在するのか?』
6:JK[saga]
2011/12/14(水) 02:44:09.12 ID:7vHzEqmB0
雪が長椅子の上に立って月を仰いだ。
月夜叉も雪を真似て月を仰ぐ。
今宵は半月。
己と同じ名の衛星。
7:JK[saga]
2011/12/14(水) 02:50:46.04 ID:7vHzEqmB0
月光が。
その名の通り儚い雪に。
降り注いでいる。
死ぬ、と雪は。
8:JK[saga]
2011/12/14(水) 02:55:31.56 ID:7vHzEqmB0
人間には羨ましい事であろう。
人間は、生物は、生まれ、いずれ消えていく。
志半ばで斃れる者も少なくあるまい。
否、満足して死ねる存在などそう多くもあろうはずもない。
知っている。
9:JK[saga]
2011/12/14(水) 03:03:16.39 ID:7vHzEqmB0
・
10:JK[saga]
2011/12/14(水) 03:06:02.15 ID:7vHzEqmB0
過去に書いた物を手直ししてみました。
今読むと中二病にも程がありますが、
自分の中の中二心を忘れないようにもしたいです。
11:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[sage]
2011/12/14(水) 19:23:27.01 ID:Oxt1H9D4o
>>1乙
12:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[sage]
2011/12/14(水) 23:55:50.18 ID:DjuvKVOPo
いい雰囲気だなー。乙
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