839:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/26(日) 22:30:08.20 ID:pOQ9sNVj0
*
燐が目を覚ました時、功刀は変わらずに彼女の頭を撫でていた。
燐は少しの間寝ぼけ眼だったが、
840:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/26(日) 22:31:07.11 ID:pOQ9sNVj0
「私、少しは魔法も使えるようになりましたし、
少しは役に立てますわ。それに……」
燐は少し表情を暗くして、呟くように言った。
841:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/26(日) 22:31:47.03 ID:pOQ9sNVj0
それをしばらくの間見つめて、功刀は彼女に手を差し出した。
「何ガアッテも、俺カラ手を離すナ。分かったナ?」
「分かりましたわ。子供扱いしないで欲しいですの」
842:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/26(日) 22:32:21.57 ID:pOQ9sNVj0
影の中では、時間の流れが早くなる。
つまり、外の時間は影の中よりも遅いというわけだ。
一瞬、自分が「早く」感じたのはそのせいだった。
843:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/26(日) 22:32:59.13 ID:pOQ9sNVj0
『オドス』を感じる。
漠然とそう教えられていただけだったのだが、
実践してみると、その難しさがよく分かった。
844:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/26(日) 22:33:34.58 ID:pOQ9sNVj0
「全員……魔法使い……?」
その言葉を反芻し、燐は周りを見回した。
赤ん坊の蒸し焼き。
845:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/26(日) 22:34:13.44 ID:pOQ9sNVj0
首を振る燐の頭を撫でて、功刀は軽く喉を鳴らして笑った。
「いいや違ウ。魔法使いダ」
「私は……」
846:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/26(日) 22:34:42.13 ID:pOQ9sNVj0
「違うナ」
「え……?」
「レ・ダードの起動モ確認デキてイナイ。
847:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/26(日) 22:35:08.96 ID:pOQ9sNVj0
「功刀さん?」
「……このドームに、『龍』ガ、二匹イル」
「龍……?」
848:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/26(日) 22:35:45.31 ID:pOQ9sNVj0
「既に一匹トは交戦シタ。カナリ強い。
殺しハシナカったガ……覚醒すレバ、
ハイエイトクラスと言ってもイイ」
「覚醒……?」
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