過去ログ - 少女「それは儚く消える雪のように」 2
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279:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/03/31(土) 22:29:06.16 ID:FSFT7ye80
「……そのようなわけでは、ないのですね」

どこか寂しそうな言葉を聞いて、
絆は口をつぐんだ。

以下略



280:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/03/31(土) 22:29:48.66 ID:FSFT7ye80
正直な話、絆にさえも障害をもつ
人間の気持ちは分からなかった。

絆は、遺伝管理をされて生まれてきたいわば
「優性種」にあたる人間だ。
以下略



281:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/03/31(土) 22:30:30.36 ID:FSFT7ye80
それこそ、触れて壊れる綿菓子のように
繊細に扱わなければ、おそらく慣れてはくれない。

焦らず、時間をかけてやるべきだ。

以下略



282:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/03/31(土) 22:31:06.85 ID:FSFT7ye80
「別に心配はしていませんが、何だか凄く
切羽詰まっている風にお見受けしましたので……」

……切羽詰まっている?

以下略



283:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/03/31(土) 22:32:24.54 ID:FSFT7ye80
そういえば圭は、
バーリェ用の待合室においてきた筈だった。

ここまで追いかけてきたらしい。

以下略



284:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/03/31(土) 22:33:12.41 ID:FSFT7ye80
「ああ。俺も小さい頃教わったことがある。
下を見てばかりいると、碌なことがない、
際限がない。だから上を見るんだ」

「お話が抽象的過ぎてよく分かりません」
以下略



285:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/03/31(土) 22:33:53.80 ID:FSFT7ye80
彼女は後ろに、黒髪のバーリェを従えていた。

「桜……?」

思わず絆はそれを見て腰を浮かせた。
以下略



286:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/03/31(土) 22:34:54.83 ID:FSFT7ye80
「あ? ああ……そうか」

いきなり自己紹介をされて、気の抜けた返事を返す。

そして彼は、気を取り直してギプスが
以下略



287:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/03/31(土) 22:35:40.57 ID:FSFT7ye80
面と向かって言われるのは初めてのことだが、
絆は他のトレーナー
――かつての絃を除いて――と違って、
バーリェと共に戦場に行くことから、
自分がそう呼ばれていることは知っていた。
以下略



288:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/03/31(土) 22:36:26.76 ID:FSFT7ye80
そして撫でてやりながら、絆は口を開いた。

「で、何か用か?」

椿が、それと見て分かるほど端正な顔を歪ませた。
以下略



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