過去ログ - 少女「それは儚く消える雪のように」 2
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315:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/02(月) 19:44:01.30 ID:6Wpsnxgd0
構わない、無理矢理連れて行けと言いたそうな
顔をしている担当医に、絆は畳みかけるように言った。

「元老院の承認を取り付けてきたんなら考えよう。
もっとも、医師団にそこまでの力があるとは思えないが。
以下略



316:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/02(月) 19:44:40.20 ID:6Wpsnxgd0
松葉杖をついて、もう片方の手で圭の肩を押す。

圭は戸惑いながら、車椅子を操作しようとして、
しかし立ちふさがった担当医の視線に射抜かれて静止した。

以下略



317:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/02(月) 19:45:14.27 ID:6Wpsnxgd0
――俺の生死に関わる?

一瞬、どういう意味か推し量りかねたのだった。

「仰られている意味が、よく分かりませんが」
以下略



318:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/02(月) 19:45:54.32 ID:6Wpsnxgd0
――操縦方法、分からないです……。

先ほど圭が口走った言葉が脳裏に浮かぶ。

しかし絆は、それを無理矢理押し殺してから
以下略



319:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/02(月) 19:48:47.31 ID:6Wpsnxgd0
本部局長の駈が、女性職員を伴って歩いてきた。

彼は趣味の悪いサングラスの位置を指先で直すと、
医師達を見回して、それを軽く鼻で笑った。

以下略



320:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/02(月) 19:49:25.92 ID:6Wpsnxgd0
「……あなたこそ、何をしに? 
助けを呼んだ覚えはないが」

「先ほどの戦闘訓練の様子は、
オペレーションルームで全て見させてもらった。
以下略



321:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/02(月) 19:50:06.90 ID:6Wpsnxgd0
「眠らない個体か。興味深い。
それに、その他にも様々な障害を抱えていそうだ。
だが、それを補って余りある性能だ」

「話が済んだのなら、ラボに戻らせてもらう。
以下略



322:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/02(月) 19:50:51.27 ID:6Wpsnxgd0
「君の操縦技能がバーリェを、それも新型を上回るとは
私も思ってはいなかった。
椿君のバーリェも決して不良品ではないのだが、
よくやるものだ」

以下略



323:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/02(月) 19:51:54.84 ID:6Wpsnxgd0
「意識調整されてセッティングされた人格、
欠損しているといえプログラムによりつくられた体。
動物として当たり前の睡眠もとらずに、
稼動し続けることができるそれは、
果たして『我々と同じ生き物』と言えるのかね? 
以下略



324:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/02(月) 19:52:29.85 ID:6Wpsnxgd0
駈はしばらくニヤニヤしながら絆を見ていたが、
やがてコーヒーを飲みきると、
カップをクシャリと潰してダストシュートに投げ入れた。

「そうそう、君に伝えなければいけないことがある」
以下略



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