2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]
2012/04/29(日) 13:16:58.45 ID:NtxCfnkio
私が原因じゃない、と言われて安堵すると同時に、そんな唯の変化に気づけなかった自分を悔やむ。
唯のことにはちゃんと目を配っていたつもりだったのに。高校時代は何かと傍にいた梓と憂ちゃんがいない今、高校一年時のように私がちゃんと唯の行動には目を光らせていたつもりだったのに。
どこか、唯と学部が同じ晶に甘えてしまっていたのだろう。もしかしたらこれからも甘えてしまうのかもしれない。
それが自然な形なのかもしれない。けど、悔しかった。自分でそう決めておいておきながら、成せないのは悔しかった。
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2012/04/29(日) 13:18:30.60 ID:NtxCfnkio
――相変わらず不用心に開けっ放しの唯の部屋の扉をくぐると、意外にも珍しく机に向かう唯の背中が見えた。
律「お? なんだー? 珍しく勉強でもしてるのかー?」
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2012/04/29(日) 13:19:34.50 ID:NtxCfnkio
そうして解散した後、たまたま私は忘れ物に気がついた。
本当にたまたま。偶然だ。
意図的に忘れ物なんてする理由がないし、実際その忘れ物は私がうっかり置き忘れてきただけのものだった。
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2012/04/29(日) 13:21:15.05 ID:NtxCfnkio
唯「……あのね」
澪「……ん?」
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2012/04/29(日) 13:23:24.60 ID:NtxCfnkio
澪「――なるほど」
翌朝、ベッドで眠る唯を起こさないように、静かに唯の机の上を漁った。
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2012/04/29(日) 13:24:46.42 ID:NtxCfnkio
そうして唇を重ねたのが一週間前だったか、一ヶ月前だったか。
いや、流石に一週間前は言い過ぎか。私にとっては一週間程度にしか感じられないくらいの時間だったけど、それでも確実にそれ以上の時間は経っている。
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2012/04/29(日) 13:25:26.35 ID:NtxCfnkio
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2012/04/29(日) 13:26:40.22 ID:NtxCfnkio
澪「……どう、して?」
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2012/04/29(日) 13:27:16.37 ID:NtxCfnkio
実際、唯の恋人でありながら、唯のことをいつから好きだったかと問われれば私は答えられない。
気がついたら好きになっていた、なんてノロケではなくて、気がついたら付き合っていた、そんな関係だから。
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2012/04/29(日) 13:27:52.06 ID:NtxCfnkio
澪「……やだ」
唯「……え?」
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