33:律「うぉっちめん!」[sage saga]
2012/05/22(火) 23:28:37.42 ID:hxj4NxIg0
第二章《死の証明》
そぼ降る小雨は一向に止む気配が無かった。
広い斎場は多数の列席者で溢れ、ムッとする人いきれが10月の肌寒さを忘れさせる程だ。
平沢唯の告別式。
34:律「うぉっちめん!」[sage saga]
2012/05/22(火) 23:33:51.80 ID:hxj4NxIg0
律『ププッ。さわちゃん、オバサンくせー』
さわ子『あん?』ギン
35:律「うぉっちめん!」[sage saga]
2012/05/22(火) 23:39:21.42 ID:hxj4NxIg0
唯『嬉しさも苦しさも五人みんなで分け合うのが幸せなんだよ! お金が儲かるとか、有名に
なれるとか、そんなの関係無い!』
唯『これから何が起こるかわかんないけど…… これから何が起こるか、私はすごく楽しみ。
36:律「うぉっちめん!」[sage saga]
2012/05/22(火) 23:43:03.83 ID:hxj4NxIg0
律『へ、へえ……』
梓『……』
37:律「うぉっちめん!」[sage saga]
2012/05/22(火) 23:46:34.69 ID:hxj4NxIg0
梓『誰がちっちゃいのですか!』クワーッ
唯『平沢唯の年忘れカウントダウン路上ライブ、はっじまっるよぉ〜!』
38:律「うぉっちめん!」[sage saga]
2012/05/22(火) 23:51:13.63 ID:hxj4NxIg0
そのクラクションを斎場から少し離れた場所で聞いていた人影が、二つ。
ひとつは、澪曰く「おかしなカッコ」をした田井中律。
そして、律はもうひとつの人影をジッと凝視していた。
視線の先には、喪服としてのダークスーツを身にまとう、ウェーブ掛かった茶髪の女性。
年の頃は三十前後か。
39:律「うぉっちめん!」[sage saga]
2012/05/22(火) 23:56:28.45 ID:hxj4NxIg0
純「え……? そりゃあ、今時はみんなパソコンですけど……」
律「ふうん。じゃあ、最悪でも左右一本ずつ人差し指が使えりゃ大丈夫か」
40:律「うぉっちめん!」[sage saga]
2012/05/23(水) 00:00:53.74 ID:CDeeqMtn0
十一桁の数字を殴り書きしたメモ帳のページが破られ、ヒラリと床に落とされた。
律「ああ、それと……」
41:律「うぉっちめん!」[sage saga]
2012/05/23(水) 00:06:38.70 ID:CDeeqMtn0
唯『だってぇ…… お酒飲んだ方が、よく眠れるんだもん…… ああっ、持ってかないで……!』
憂『睡眠薬はお酒と一緒に飲んだら危険なんだよ。死んじゃう事もあるんだから。それに
気分が落ち込む病気はね、お酒を飲んだらひどくなっちゃう可能性が高いの。お願い、
42:律「うぉっちめん!」[sage saga]
2012/05/23(水) 00:09:31.49 ID:CDeeqMtn0
梓「憂……! ダメだよ……!」ポロポロ
暴れる憂を押さえる腕に力を入れれば入れるだけ、梓の眼からは涙がこぼれ落ちた。
父は職員に目顔で促し、それを受けた職員は急いで棺の乗った台車を炉内に運び込む。
43:1[sage saga]
2012/05/23(水) 00:14:58.37 ID:CDeeqMtn0
第二章でした。
こんな拙いSSでも楽しんで頂けて嬉しく思っております。
第三章もなるべく早く投下したいです。
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