過去ログ - P「お前の夢にはついていけない」律子「……そう」
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27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/06/24(日) 22:32:06.01 ID:mPrEAa4Zo
「ふぅ……」

 髪を留めていたゴムを外すと、銀の髪がばさりと背を覆った。
 貴音はレッスンスタジオの一角に座り込み、タオルで汗を拭う。

以下略



28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/06/24(日) 22:33:17.29 ID:mPrEAa4Zo
「……貴音は、私にプロデュースされるとしたら、どう?」

 ひとまず汗を拭き終え、ほうとため息とも知れぬ息を吐く貴音に、律子はそんなことを訊ねる。

「どう、とは?」
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29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/06/24(日) 22:34:05.78 ID:mPrEAa4Zo
 かつて961プロにおいて、プロジェクトフェアリーとして美希と共に765プロの前に立ちはだかった響と貴音。
 その三人が律子たちに敗れ、結果として765プロに移籍することとなったのは、まさに数奇な巡り合わせという他無い。

 美希に関しては出戻りであるにしても。

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30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/06/24(日) 22:34:50.23 ID:mPrEAa4Zo
「ご武運を……!」
「ふーん。なんか、たいへんそーだねー」

 切なさをほんのわずかな声の震えに込めた台詞に、それとは対照的な、まるで無感動な言葉が被さる。
 最初の台詞を発した着物姿の女性がきっと二人目を睨みつけ、しかし、睨まれたはずのセーラー服の少女はそれにまるで頓着しない。
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31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/06/24(日) 22:35:45.76 ID:mPrEAa4Zo
「ところで、美希」
「なに?」
「律子さん、でしょ」

「……律子、さん。そのことについてちょっといい?」
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32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/06/24(日) 22:36:27.26 ID:mPrEAa4Zo
 ぽかんと口を開けてその背を見送る律子。

「はあ〜」

 彼女は美希の姿が廊下に消えたところで、ようやく大きなため息を吐いた。
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33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/06/24(日) 22:37:09.79 ID:mPrEAa4Zo
「あ、戻られましたか、星井さん」

 その声を聞いた途端、ぞわり、と美希の膚が一瞬にして粟立った。
 声もなく立ちすくむ美希。

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34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/06/24(日) 22:38:04.85 ID:mPrEAa4Zo
「あ、あの、律子さん」
「なんですか、あずささん。あ、あずささんはこれまで通りでいいんですよね」
「え、ええ。それはもちろん。そうじゃなくてですね……」

 ちらり、と、しかし、少々大げさに、あずさは美希のほうを見やる。それは、律子の視線を誘導するためのものであったが、彼女はあずさの
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35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/06/24(日) 22:38:47.57 ID:mPrEAa4Zo
「ふふーん」

 765プロ第一事業部、と書かれた案内板に、『オフィス秋月』と書かれたプレートを張り付けようとしながら、彼女は鼻唄を漏らさずにはいられない。

「表札出すくらいが、そんなに大事(おおごと)かしら?」
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36:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/06/24(日) 22:39:49.17 ID:mPrEAa4Zo
「表面上は私の名前だとしても、実際にはそれを支えてくれたチーフやスタッフのお陰でしょ。そんな大きな顔出来ないわよ」
「ふうん」

 伊織は納得したのかしないのか、生返事で返す。
 再び律子はプレート取り付けに戻り、伊織に示してみせる。
以下略



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