59: ◆aSQx.z3IE/pB[sage saga]
2012/07/08(日) 22:43:56.41 ID:cHQr+dSP0
「………んぐ……んっ! んー!」
「あ、気がつきましたか」
息苦しさに目を覚ますと目の前に後輩の顔があった。
60: ◆aSQx.z3IE/pB[sage saga]
2012/07/08(日) 22:45:30.33 ID:cHQr+dSP0
思考がまとまったのかポケットから五円玉を取り出した。
「こうなったら催眠術をつかいます」
「さいみ……何?」
61: ◆aSQx.z3IE/pB[sage saga]
2012/07/08(日) 22:52:16.17 ID:cHQr+dSP0
「手だけでも解いてくれよ。 痒いところもかけない。 それになんかさっきから顔がカサカサして痒いんだよ」
嘘という訳ではない。
本当にさっきから顔から急速に油が抜けていってるように痒いのだ。
62:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/07/08(日) 23:08:02.33 ID:cHQr+dSP0
「わかりました、って言っても先輩は手が縛られてるんですよね」
薄ら笑いを浮かべたまま彼女は耳元で言った。
63: ◆aSQx.z3IE/pB[sage]
2012/07/09(月) 20:45:44.59 ID:JnxqerF10
「仕方が無いですね……どうぞ、ストローさしたので」
「あ、ありがとう」
何で俺が謝っているんだろうと頭の片隅で疑問に思いつつストローに口をつける。
零れた黒い唾液がストローを伝っている。
64: ◆aSQx.z3IE/pB[sage]
2012/07/09(月) 21:04:03.38 ID:JnxqerF10
「…………はぁ、なんだかなぁ……」
「どうかしましたか?」
「君って俺のドコがそんなに好きなの? 言葉を交わした回数だって少ないし」
65: ◆aSQx.z3IE/pB[sage]
2012/07/12(木) 21:06:56.58 ID:b9JHiA5I0
真剣に言い放った彼女に対し、俺は
意味わかんねぇ……厨二なのか? なんて考えていた。
俺の沈黙をどういう意味に受け取ったのかは知らないが鞄の中から包みを取り出すと彼女は俺の前に差し出す。
66: ◆aSQx.z3IE/pB[sage]
2012/07/12(木) 21:07:37.88 ID:b9JHiA5I0
生命の危機を感じながら俺は今後どうするかについて考える。
逃げるのはまず無理だ、となると諦めるか反撃か……または自害するか。
もしもこれからあんまりに酷な目に合うのならいっそヘリコプターの窓に体当たりでもして(足が縛られているので頭突きになるが)死んでしまってもいいかと思う。
とりあえずこれから俺はどうなるのかと後輩に聞いてみることにする。
67:今まで忘れてた ◆aSQx.z3IE/pB[sage]
2012/09/07(金) 15:07:51.91 ID:m3bm2KHd0
「他にも質問していいか?」
「なんでしょう?」
68: ◆aSQx.z3IE/pB[sage]
2012/09/28(金) 03:12:56.14 ID:liAREvU+0
「そうだ。 私が先輩とお会いする前の先輩の生活についてにしましょう」
「どんな生活でした?」
「……秘密」
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