過去ログ - 恒一「『ある年』の3年3組の追憶」
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2012/08/06(月) 22:41:55.85 ID:4DOG5YTr0
◆No.12 Kazue Sato
合宿に参加したクラスメイトたちが、
災厄によって過去に例を見ない悲劇に見舞われた8月8日。
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2012/08/06(月) 22:42:22.58 ID:4DOG5YTr0
翌朝、起きて早々に朝食のバイキングを終え、
二日目のメインである上野動物園に出発する準備を始めようとしている最中、
たまたまつけた朝のテレビニュースを見て、私は凍り付いた。
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2012/08/06(月) 22:43:19.52 ID:4DOG5YTr0
珊ちゃんや松ちゃんとは、小学校に上がる前からの幼馴染である。
珊ちゃんはいつも強気で、幼い頃から私たち三人のリーダー格だった。
周りから恐そうに思われることもあるけど、本当はとても面倒見が良く、
曲がったことが大嫌いで、何かあると、私と松ちゃんをいつも守ってくれる。
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2012/08/06(月) 22:43:47.68 ID:4DOG5YTr0
そうだ。江藤さんだって、親友の綾野さんを亡くしたばかりだ。
みんな大切な友達を失って辛くないはずがない。
それなのに、なぜ私はこんなにのうのうとしていたんだろう。
松ちゃんも、そしてあれほど合宿を嫌がっていた珊ちゃんも
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2012/08/06(月) 22:44:37.57 ID:4DOG5YTr0
◆No.27 Shigeki Yonemura
俺がその悲報を知ったのは、やっぱり朝のニュースだった。
いつも通り、朝ご飯を食べていたの度肝を抜いた衝撃的な内容。
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2012/08/06(月) 22:45:33.10 ID:4DOG5YTr0
「茂樹お兄ちゃん、どうしたの・・・?顔が真っ青だよ?」
ずっと赤ちゃんをあやしていた6歳になる僕の従妹、
叔母さんの長女のあかねちゃんが、心配そうに僕を見上げた。
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2012/08/06(月) 22:46:12.87 ID:4DOG5YTr0
夕見ヶ丘の市立病院。
夕陽が綺麗に見えるからという理由で名付けられた、
東の外れにある高台にある見晴らしのいい場所だ。
一方、俺の住んでいる朝見台は、だいたい想像が付く通り、
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2012/08/06(月) 22:46:40.32 ID:4DOG5YTr0
そんなどうでもいいことを考えながら、
俺たちは『イノヤ』に向かって歩き出した。
病院からだけでなく、学校にもほど近いこの喫茶店は、
アクセスもいいことから、時々俺たち夜見北の生徒のたまり場になっている。
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2012/08/06(月) 22:47:27.32 ID:4DOG5YTr0
「おまえ、将来のことをちゃんと考えてるんだな。
俺なんて、高校だってどこ行くか決めてないのによ・・・」
「そんなことねぇよ。
俺だってちょっと前までは、これからのことどころか、
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2012/08/06(月) 22:50:35.89 ID:4DOG5YTr0
◆No.18 Naoya Teshigawara
風見が、死んだ。
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