過去ログ - 恒一「『ある年』の3年3組の追憶」
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2012/08/06(月) 22:44:37.57 ID:4DOG5YTr0
◆No.27 Shigeki Yonemura
俺がその悲報を知ったのは、やっぱり朝のニュースだった。
いつも通り、朝ご飯を食べていたの度肝を抜いた衝撃的な内容。
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2012/08/06(月) 22:45:33.10 ID:4DOG5YTr0
「茂樹お兄ちゃん、どうしたの・・・?顔が真っ青だよ?」
ずっと赤ちゃんをあやしていた6歳になる僕の従妹、
叔母さんの長女のあかねちゃんが、心配そうに僕を見上げた。
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2012/08/06(月) 22:46:12.87 ID:4DOG5YTr0
夕見ヶ丘の市立病院。
夕陽が綺麗に見えるからという理由で名付けられた、
東の外れにある高台にある見晴らしのいい場所だ。
一方、俺の住んでいる朝見台は、だいたい想像が付く通り、
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2012/08/06(月) 22:46:40.32 ID:4DOG5YTr0
そんなどうでもいいことを考えながら、
俺たちは『イノヤ』に向かって歩き出した。
病院からだけでなく、学校にもほど近いこの喫茶店は、
アクセスもいいことから、時々俺たち夜見北の生徒のたまり場になっている。
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2012/08/06(月) 22:47:27.32 ID:4DOG5YTr0
「おまえ、将来のことをちゃんと考えてるんだな。
俺なんて、高校だってどこ行くか決めてないのによ・・・」
「そんなことねぇよ。
俺だってちょっと前までは、これからのことどころか、
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2012/08/06(月) 22:50:35.89 ID:4DOG5YTr0
◆No.18 Naoya Teshigawara
風見が、死んだ。
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2012/08/06(月) 22:51:16.58 ID:4DOG5YTr0
あの事件の三日後、犠牲になったクラスメイトの告別式があちこちで行われた。
俺は、風見のそれに参列した。
あいつは俺が原因で死んだも同然、本来なら顔を見せる資格なんか無い。
けど、家族ぐるみの付き合いだった俺とあいつだから、
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2012/08/06(月) 22:51:42.86 ID:4DOG5YTr0
翌々日、俺は市立病院を訪れた。
夕見ヶ丘に住んでいる俺にとっては、目の鼻の先にある所だけど、
こうして足を運ぶ機会は極めて少ない。
馬鹿は風邪を引かないというけど、
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2012/08/06(月) 22:52:49.16 ID:4DOG5YTr0
サカキは、俺たち三人とまんべんなく話をしていたが、
やはり見崎に目を向けることが多い。
ああ、やっぱりサカキと見崎は、俺たちにはない何か深い繋がりがあるんだな・・・
二人だけで色々話したいこともありそうだし、
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2012/08/06(月) 22:53:35.25 ID:4DOG5YTr0
「・・・これが災厄を止める方法だ。
これをどう解釈するかは、君達しだいだ。ただ、よく考えて行動してほしい。
ちゃんと考えて・・・周りの友達と相談して、後悔しないように・・・」
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