過去ログ - 見習い魔法使いのいつもと違う一日
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31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/11/08(木) 21:07:02.51 ID:5Z7LdFTAo

 そんなリリーの様子を見かねてか、ルークは明るい声を上げた。
 でもまあだいぶ無理して出してる感はある。
「まあまだ諦めるには早いぜ。大きい町だからな、回ってない店がいくらでもあんだろ」
「うん……」
以下略



32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/11/08(木) 21:07:28.98 ID:5Z7LdFTAo

「……死者の蘇生、とか」
「ん?」
 ひたすら駄アイディアを吐き出していた少年がリリーの言葉に口を止める。

以下略



33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/11/08(木) 21:08:00.55 ID:5Z7LdFTAo

「そんなのがあるならわざわざ月王草なんてけったいなもん探さなくてもいいじゃんか」
「でもその本がどこにあるのか分からないし、師匠は絶対使っちゃだめだって言ってたし」
 それに、と思い出す。その魔法はとても危険なものらしいのだ。
 死んしまった者を死の国から取り返すには、それと同じくらい大事なものを渡さなくてはならないと聞いた。
以下略



34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/11/08(木) 21:08:45.89 ID:5Z7LdFTAo
つづく

明日か明後日には終わらせます


35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/11/09(金) 15:44:12.24 ID:iX4/EhmQo

「ぬはははは!」
 まず笑い声が聞こえた。それからそれが目に入る。
「あ」
 リリーの口から声が漏れた。
以下略



36:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/11/09(金) 15:44:44.85 ID:iX4/EhmQo

「あれが?」
 ルークが驚いてリリーを見る。
「うん。多分間違いないと思う」
 リリーは目を凝らしてもう一度確かめてから頷いた。
以下略



37:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/11/09(金) 15:45:12.23 ID:iX4/EhmQo

 と、急にルークが足を踏み出した。露店の方にずんずんと。
 店の前まで行くと、威勢よく声を上げる。
「おっちゃん、俺たちにもそれ売ってよ!」

以下略



38:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/11/09(金) 15:45:41.87 ID:iX4/EhmQo

「俺たちその草が必要なんだよ。猫が具合悪くてさ。頼むから分けてくれよ」
「猫?」
 おじさんは目を丸くして、それからまた笑った。今度は意地悪な感じのする嫌な笑いだった。

以下略



39:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/11/09(金) 15:46:11.38 ID:iX4/EhmQo

「んの野郎……!」
 ルークはさっと起き上がると、馬車に追って走り出そうとした。
「待って」
 その袖を掴んでリリーが止める。
以下略



40:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/11/09(金) 15:46:49.78 ID:iX4/EhmQo

 今度は馬がそれに驚いた。大きく嘶いて、そりかえる。
 馬車が大きく揺れて、中からさっきのおじさんが転がり出てきた。
「ぬお!」
 その手から月王草がすっぽ抜け、ルークの足下にぽそっと落ちた。
以下略



41:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/11/09(金) 15:47:39.93 ID:iX4/EhmQo

 しばらく呆然と引っ張られていたリリーだったが、はっと我に返った。
「ちょ――ちょっと。ルーク! これはまずいよ!」
「いいんだよ! あのおっさんあからさまに悪い奴っぽかったし。そんな奴に使われるよりは猫に使った方がいいってもんだろ!」
 そうかなあと疑問に思ったけれど。走りだしてしまったからには仕方がない。
以下略



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