過去ログ - ネミッサ「いつかアンタを泣かす」 ほむら「そう、期待しているわ」
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61: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/06(日) 21:39:25.91 ID:WjAemYY10
さらに翌朝、一悶着あった。

「ちょっと、待ちなさい。一緒に行くわよ。仲直りしなさい。一緒に謝ってあげるから」

「イヤよ、それじゃアタシが悪いみたいじゃない」
以下略



62: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/06(日) 21:40:41.12 ID:WjAemYY10
放課後になり、ネミッサは中学の校門そばにいた。ほむらと顔を合わせるのは心苦しいが、さやかやまどかと会う必要がある。だが、すぐに思い返したのは、向こうが勝手に警戒しているだけだ。信じてもらえないのは仕方ないが、自分の目的はほむらでなくてもマミたちを通じて達成することは可能だ。そう割り切ることにして腹を決めた。そうするとなんとも穏やかに待ち伏せが出来る。

(サヤカちゃんやマドカちゃんの心象は悪くなりそうだけどね)

ため息をすると、三人が現れる。当然といえば当然だが、ほむらもいる。だがここで怯んでいるわけにも行かない。三人に声をかける。
以下略



63: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/06(日) 21:41:21.72 ID:WjAemYY10
皆が仲良いことが嬉しいのか上機嫌のまどかと、それとは対照的なさやかの表情。いつもと真逆の状態で下校する。気になってまどかにネミッサが問う。

「マドカちゃん、サヤカちゃん何かあったの?」

「え? あ……、うん、昨日上条くんのお見舞いの後から……ちょっとへんなんだ」
以下略



64: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/06(日) 21:42:33.47 ID:WjAemYY10
「でさ、私魔法少女になろうかと思ってるんだ」

ファミレスでの軽食中、思いつめたような言い方でさやかが切り出した。願いはやはりバイオリニストの手だという。ネミッサは頭を抱えた。そんな宣言のために元気になって欲しかったわけじゃない。いっそ魔法少女の真実を洗いざらいぶちまけてやろうかと思ったが、ほむらに止められていては言い出せない。また自分もそんなことは言いたくない。あれは重すぎる。

「……決心は堅いのね」
以下略



65: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/06(日) 21:43:06.12 ID:WjAemYY10
話が終わったところで、まどかがやっと大きく息を吐く。穏やかな話し合いではあったが、緊張感からまるで口を挟めなかった。それに気づいて、ネミッサはフォローする。

「マドカちゃんは、しないんだよね?」

「うん……みんなには悪いけど、私は……」
以下略



66: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/06(日) 21:44:13.70 ID:WjAemYY10
おごりでだいぶ散財したネミッサは二人を見送った後、マミ宅に戻った。

「ただいまー」

「おかえりなさい。遅かったわね」
以下略



67: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/06(日) 21:45:31.96 ID:WjAemYY10
「久しぶりだな。不在の時に来ていたようだが。すまんな」

「いいって。受け取るもんは受け取ったし、つかいないの知ってたし」

「ほう……。さて、今日はなんの用かな。研究で忙しいとはいえ、追い出すほど野暮ではない」
以下略



68: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/06(日) 21:46:11.70 ID:WjAemYY10
「んー、なに?」

「あんた、巴マミを知ってるよな。どこいる?」

「ん? 今は学校だよ、あの子中学生よ?」
以下略



69: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/06(日) 21:47:44.83 ID:WjAemYY10
放課後まで杏子とゲーセンで時間を潰した二人は、不思議なまでに意気投合した。ダンスゲームを華麗にプレイする杏子に遅れをとるネミッサは若干ムキになって挑む。そんな彼女を杏子は軽くあしらう。ビデオゲームよりも体を動かすほうがお互い好みのようで、仲良く喧嘩しながら遊びまくっていた。
時間になり学校前で待ち合わせる。ネミッサは最近ここで待ち伏せることが多くなったように思う。二人ゲームセンターの景品のお菓子を食べていると、学校からマミがでてきた。

「あ、きたきた。おーい、マミちゃ〜ん」

以下略



70: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/06(日) 21:48:17.27 ID:WjAemYY10
「……いい加減にして……」

ボソリという声に、ネミッサの背筋が凍り付く。頼もしくもあり、恐ろしくもあるマミが戻ってきた形だ。ネミッサを押しのけ杏子の前に立つ。よく、守る姿を母猫に例えることがあるが、マミのそれは子連れの母熊に似た威圧感を見せていた。魔法少女に変身してもない、両手をだらんと下げているのにもかかわらず、吹き出す威圧感は杏子を圧す。だが、杏子もひるまない。

「へっ、簡単に行くとは思ってないけどよ、あんたの弟子だった頃よりあたしも強くなってんだ」
以下略



71: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/06(日) 21:49:49.07 ID:WjAemYY10
マミとネミッサは帰り道、さやかの話をし続けた。学校で話をした限りではもう契約を決めたようだ。マミも説得を試みたようだが、残念ながら上手く行かなかった。そんな思いからマミは元気が無い。時間的にはそろそろ契約してしまっていると思い、二人とも暗澹とした気分でしか無かった。

「マミちゃんでも無理か」

確かに、『危険なほど自分の意志の強さの証になる』のなら危険度からの説得は無理。叶えたい願いが現代医学で叶えられないのだからその面の説得も無理。加えて、彼女の正義感には街のほかにまどかのことまで入っている。誰がしたところで難しい。
以下略



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